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殻をぬいだカタツムリ

2007年6月20日
  • ナメクジ
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動物園の塀にナメクジがいました。
ほっそりとしたスマートな体形で,子どもの頃にみていたナメクジと大分違います。

子どもの頃の記憶にあるナメクジは,ナメクジ科の種名も「ナメクジ」(学名Incilaria bilineata)というナメクジです。
一般的な呼び名がそのまま種名であることは多くはありません。
例えば,「サクラ」や「カタツムリ」,「カラス」といった昔から総称として親しまれている名前は種名としては存在せず,それぞれ「ヤマザクラ」や「ナミマイマイ」,「ハシブトガラス」といった個別の種名があります。
一般的な呼称が種名としても存在する例としては「スミレ」が有名ですが,「ナメクジ」もそうした例だったのですね。

昔のナメクジはもっと,ねっとりじめじめとした感じだったような気がします。
このナメクジは,わりとサラリとした感じで細長く,カタツムリのようです。特に[写真1]のように頭を持ち上げていると,まさに殻をぬいだカタツムリです。

[写真2]を見ると,頭に退化した甲羅のようなものがあるのが分かります。
コウラナメクジのなかまでしょうか。
近年は外来種のナメクジが増えてきているそうです。

平凡社「世界大百科事典」に次のように書いてありました。
『近年はヨーロッパ産のコウラナメクジ類が都会に侵入し広がっている。コウラナメクジ(別名キイロナメクジ)Limax fluvus(英名yellow slug)は体長10cmくらいで細長く,体色は淡黄色より灰黒色まであり,黒褐色班を散らし,頭部背上に笠形の外套膜がのり,その中に小さく薄い平らな退化した殻(甲羅)がある。明治の初めころ,横浜に侵入し,その後全国の都市町村に広がり分布しているが,山林にはすまない。人家ではナメクジと入れかわってこの種が多い。チャコウラナメクジL.marginatusもヨーロッパ原産。体長8cmくらいで細長く,褐色で左右両側に黒褐色班が細い帯状に並ぶ。足裏は灰白色。近年,日本に侵入して庭園などでふつうに見られる。』

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