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ハグロトンボ

2007年7月8日
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動物園南の疎水べりに,羽化したばかりのハグロトンボがいました。

胴体も翅も,うすい色です。
羽化してからどのくらい経っているのでしょうか。
正面からの写真を撮ろうと,カメラを顔に近づけると,ひらひらと飛び立ちました。
飛べるということは,かなり時間が経っているのかもしれません。

飛び立ったハグロトンボはすぐ近くの石垣にとまり,またじっとしています。
羽化した後の若い個体は,水域を離れて薄暗い林の中で生活するそうです。
この近くで,木がたくさん茂っているところといえば,道を隔てたとろこにある無隣庵庭園でしょうか。

トンボのなかまは,体の特徴で大きく3つのグループに分けられます。

・均翅亜目(イトトンボ亜目)
腹部が細く,前ばねと後ばねが同じ形をしています。複眼は左右に大きくはなれています。ふつう4枚のはねを閉じてとまります。
ハグロトンボはこの均翅亜目に属します。

・不均翅亜目(トンボ亜目)
腹部が太くて頑丈な体つきをしています。前ばねより後ばねのほうが幅が広く,早く飛ぶことができます。多くの種で左右の複眼が接しています。はねを開いてとまります。

・ムカシトンボ亜目
腹部が太くて,前ばねと後ばねは同じ形をしているという,均翅亜目と不均翅亜目をまぜたような姿をしています。複眼は左右に離れています。はねは,とまったときは半開きで,とまっているうちに閉じてきます。

[写真4]左は均翅亜目のハグロトンボ,右は不均翅亜目のオニヤンマ。(オニヤンマも羽化直後なのではねを閉じています)

[写真2]を見ると,あしにたくさん刺がはえています。これは獲物を捕らえるのに役立ちます。
トンボのあしは後ろにいくほど長くなっていて,枝先にとまったり,獲物を捕らえるのに適したかたちになっています。

学習研究社「原色ワイド図鑑 昆虫Ⅰ」には,ハグロトンボについて次のように書いてありました。
『6~10月(南日本では5月中旬~11月中旬),平地の小川に多い。からだは,おすでは金属緑色であるがめすでは黒褐色。水面をひらひらとぶのはすずしげで,夏の風物詩といえるが,いっぽう,小川のそばの木かげの草の葉などにとまってはねを開閉しているのは神秘的である。この姿から各地にホトケトンボやカミサマトンボなど方言名がある。めすは単独で“植物組織内産卵”をおこなう。』

「めすは単独で」とは,雄と交尾後,連結をといて雌が単独で産卵するという意味です。
「植物組織内産卵」とは,水草などの植物の茎の中に産卵することをいいます。
トンボの産卵のしかたにはいろいろな方法がありますが,主な方法としては「植物組織内産卵」と,飛びながら尾を水に打ちつけて産卵する「打水産卵」があります。
これらの産卵方法は,種によって決まっています。

写真追加:[写真5]2007年7月19日撮影

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