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ナミマイマイ

2007年9月3日
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動物園南の疎水べりにカタツムリが「落ちて」いました。
夏眠中の個体らしく,殻に白い膜を張っています。

九条山の家のまわりでは見ない種類なので,名前を調べようと図鑑をめくりましたが,お手上げです。
どれも同じように見える上に,地域による個体差が大きくて,図鑑に載っている写真があまり参考になりません。
カタツムリは地域によって生息する種類が違うので,図鑑を1ページずつめくって総当りで調べるよりも,その地域に生息する種類をまず調べたほうが早いようです。

ネットで調べると,関西に生息するカタツムリの代表種はクチベニマイマイとナミマイマイだそうです。
クチベニマイマイは家の周りによくいるので馴染みぶかい種類です。
ナミマイマイは見たことがなかったので図鑑で調べると,どうやらこのカタツムリがナミマイマイのようです。
いろいろと調べましたが,何のことはない,関西では最も普通の種類でした。
(ナミマイマイのナミとは並の意味でしょうか?)

保育社「原色日本陸産貝類図鑑」には,ナミマイマイについて次のように書いてありました。
『殻高16.5~25mm,殻径32~40mm,5 1/2~6 1/4層。殻皮は鮮黄色の火炎彩で虎斑がある。色帯はヒラマイマイ模様で,1234型,全部消失するもの,あるいは不明瞭となるものなど変異にとんでいる。螺管は次第に太くなる。殻口は下降し,斜位で半月形となる。臍孔は広く浅い。軟体部は淡褐~淡黒色で,背部は太い黒縦条がある。ときにはまったく背帯のない個体もある。
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原生林や神社の落葉の堆積するところに生息する。近畿地方に普通に分布する。分布の東限は三重県,西限は兵庫県,北限は福井県,南限は和歌山県。』

「近畿地方に普通に分布する」と書いてありますが,「京都府レッドデータブック」には要注目種として上がっています。
選定理由が「基産地(京都)」となっているので,個体数が減少しているからというわけではないようです。

「京都府レッドデータブック」の概要には,次のように書いてありました。
『京都を代表する大型のマイマイで、原名亜種で山地型のニシキマイマイ、平地型(亜種)のナミマイマイとも、「京都」が基準産地とされている。大型(殻径40~50mm程度)で、地色が濃色で色帯の発達する傾向のある山地型は、滋賀県西部から京都府の京都市・乙訓地域以北を経て兵庫県にかけて分布する狭義のニシキマイマイ(螺塔が低く特に大型、地色が赤褐色と黄褐色の2型がある)のほか、滋賀県東北部から北陸にかけて分布するコガネマイマイ(オカノマイマイ) E. sandai okanoi(螺塔が低く、地色が黄褐色の型のみ)、兵庫県西部から中国地方にかけて分布するダイセンニシキマイマイE. sandai daisenica(螺塔が高く、地色が赤褐色の型)に区別される。一方、小型(殻径32~42mm程度)で、淡色(ときに赤褐色~黒褐色の暗色の型も出現する)、色帯が発達しない(0204型が多いが1234型も出現する)傾向の平地型は、京都府全域の平野部に生息するものを含め、概してナミマイマイと称されている。このようにニシキマイマイの亜種の区分には地理的分布に基づいた変異と、山地~平地の環境勾配による生態的変異とが混在しており、今後の分類的解明が待たれるところである。なお、若狭湾冠島の集団は、これまでカンムリマイマイE. kanmuriensisとして独立種または亜種として扱う見解もあったが、最新の生化学的分析ではニシキマイマイの地域集団に含まれるものであることが示されている。』

Categories:カタツムリ・貝類 | Tags: