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スズメバチ

2007年11月10日
  • スズメバチ
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道にスズメバチがとまっていました。
オオスズメバチ(働きバチ)だと思います。
どうしたのか,体の左半分が動かないようです。
それでも右側の脚を必死に動かして,お尻をこちらに向け威嚇しています。

顔をじっくり見ると,ものすごく頑丈そうな口をしていますね。
ハチの仲間の口器は,下唇(かしん)の先端が長くのびて吸収型の口になっているものと,大顎が発達してかむのに適している口になっているものとがあります。
ミツバチやハナバチなど花の蜜を吸うハチは吸収型の口をしていますが,スズメバチなど肉食のハチは大顎が発達しています。

翅は左右1枚ずつに見えます。これは前翅と後翅が重なっているためです。
ハチやアリなど膜翅目の昆虫は,後翅の前縁にかぎがあって,飛ぶときには前翅の後縁にひっかけて,1枚の翅のようになります。
(ちなみにアブ,カ,ハエなど双翅(そうし)類の昆虫は,実際に翅は2枚しかありません。後翅は退化してしまい,平均棍となっています。)

スズメバチの1年はおよそ次のようなものです。
・春に冬眠から覚めた女王バチは,1匹で巣作りをし産卵します。
・夏,卵からかえったハチはすべて雌で,働きバチとなって巣作り,子育てを手伝います。
・秋,たくさんの働きバチが生まれ,9月,10月に集団の個体数が最大となります。
・秋の終わり,新しく生まれた女王だけが交尾して生き残ります。

今の時期の女王バチは,春からせまい巣盤の間を歩き続けているため翅が擦り切れ,体のつやもなくなり,みすぼらしい姿になっているそうです。それでも空の部屋をみつけては卵を産みつづけ,卵を産む機械と化しているそうです。

「女王バチ」「働きバチ」という名前から想像してしまう,優越した地位,従属した地位というものはなく,どの個体も等しく種を維持してゆくための役割を果たしているだけなのですね。

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