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ソシンロウバイ

2008年2月14日
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ソシンローバイはローバイの園芸品種で,ローバイよりも香りが強く,花全体が黄色をしています。[写真1]

「ソシン」は「素心」で,花の中心が赤くなっていない,つまり中「心」が「素」であるという意味のようです。(素……①彩色を施していない生地,②白色,白)

ソシンロウバイそのものではないですが,「ソシンラン(素心蘭)」の語源として,小学館「日本国語大辞典」には次の説が載っていました。

語源説 シン(心)がきわめて白いところから〔古今要覧稿〕

私の狭い行動半径の内では,ソシンロウバイが植えられている所は何箇所かあるものの,ロウバイは見かけたことがありません。
私は長いこと,ソシンロウバイをロウバイだと思っていました。

ロウバイの名前の由来について,「朝日百科 植物の世界」には次のように書いてありました。

まだ厳寒のころ,他の花に先だって黄色の可憐な花を咲かせるロウバイは,中国原産だが,日本を含む温帯地域で広く栽培されている。日本には17世紀初めに朝鮮半島を経由して渡来したとされる。英名は「ウインタースイート(winter sweet)」で,属名も「冬(cleimon)」と「花(anthos)」を意味するギリシャ語に由来する。和名は漢名の「蝋梅」の音読みだが,臘月(陰暦12月の異称)にウメに似た香りの花をつけるからとも,花が蜜蝋(みつろう)を連想させるからともいわれる。

これに対して,保育社「原色日本植物図鑑」(1989年)には次のように書いてありました。

中国では花を暑を解し,津(つば)を生ずる薬とする。根と茎を咳をしずめ喘を止める薬ともする。種子は有毒。蝋梅とは花色が蜜蝋に似ているのでいう。花が朧月(ろうげつ)すなわち陰暦の12月から咲くから朧梅という説は字がちがうので否定されている。中国では宋代や明代から蝋梅の絵がある。日本では後水尾天皇(在位1611-1629)の時,朝鮮から来たという。

花被片は多数あり,萼片から花弁へと連続して変化し,萼と花びらの区別できません。
[写真2]は,花を裏から撮ったもの。鱗片状の苞(ほう)から,花弁状の花被片へ変化しているのがわかります。

おしべは5~6個,やくは外向きである。めしべは多数で,つぼ状の花托の内にあり,花托のふちには不発育のおしべがある。子房は1室で,中に胚珠が1個あり,柱頭は分岐しない。花がすむと,花托は成長増大し,長卵形の偽果となり,内部に1~4個の深紫褐色,長楕円形のそう果がある。種子は無胚乳,子葉は葉状で巻いている。(「牧野新日本植物図鑑」(1970年))

[写真3]は花弁をはずして雄しべを見たもの。
[写真4]は断面です。花床がつぼ状にへこんでいるのがわかります。

[写真5]は果実です。
枝についている果実のようにみえる長卵形のものは偽果で,中に長楕円形のそう果がはいっています。

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