• ヒヨドリ
  • メジロ
  • ジョウビタキ<

ヌルデの実にはいろいろな鳥がやって来ます。
毎日傍を通り過ぎるだけなので,しばらく立ち止まって,写真を撮ってみました。

最初にやってきたのは3羽のメジロ。[写真2]
それを追い散らすように,体の大きなヒヨドリがやって来ました。[写真1]
別の枝には,ジョウビタキがとまっています。[写真3]

3種とも,今の時期よく見かける鳥です。

ヒヨドリについて,「山渓カラー名鑑 日本の野鳥」には次のように書いてありました。

平地の都市部から山地の森林まで,樹木のある環境ならいたる所に棲息している。市街地の街路樹や公園の木に営巣するようになったのは1970年以降のことで,都市化への適応の例として注目されている。樹木の込み合った枝の中やつるのからんだ所に営巣し,人里近くではビニールひもなどを巣材によく使う。産卵期は5~6月,卵数は4~5個である。繁殖期にはコガネムシ,カマキリなどの大形の昆虫を好んで捕えるが,秋冬の主な餌は柔らかい果肉を持った木や草の液果である。実は丸飲みされ,種子は糞とともに排出されるので,ヒヨドリによって遠くへ運ばれることになる。またヤブツバキの蜜を好んで吸い,花粉を媒介する。時には畑の野菜や果樹に被害を与えることもある。

メジロについては,「山渓カラー名鑑 日本の野鳥」に次のように書いてありました。

平地から山地までのいろいろな林に棲息するが,よく茂った常緑広葉樹林をもっとも好む。小枝から小枝へと活発に移動しながら葉の茂みの中の昆虫やクモを捕えて餌にする。秋冬には木の実もよく食べ,木の花の蜜をよく吸う。ヤブツバキの花には大量の蜜があり,メジロやヒヨドリがこの蜜を吸うと鳥の顔にはたくさんの花粉がつき,それが他の花に運ばれる。繁殖期にはつがいで縄張りを持ち,股になった小枝から,蘚類や枯れ草で作った椀形の巣をクモの巣で吊り下げる。産卵期は5~6月,卵数は4~5個,抱卵日数は11~12日位,巣立ちまでの日数は11~13日位である。巣立ち雛は体をくっつけて枝の上に並んでとまる。つがいも体を接して枝にとまり,お互いに羽づくろいをすることがある。秋から冬にかけては10~30羽位の群れで行動し,しばしばカラ類の混群と合流する。

ジョウビタキについては,「山渓カラー名鑑 日本の野鳥」に次のように書いてありました。

越冬期は農耕地周辺,川原,明るい林のへりなど,開けた環境に棲息し,市街地でも普通に見られる。オスもメスも1羽ずつが縄張りを持って生活する。10月中旬頃,北方から渡来した直後は,テレビのアンテナや電線などの目立つ所にとまってヒッヒッと澄んだ声で盛んに鳴き,くちばしを鳴らすようなカタカタという音も出す。2羽が向かい合って鳴きかわしたり,争いや追いかけ合いをすることもしばしば観察され,こうした行動を通じて縄張りが確定していく。縄張り性は強く,車のミラーなどに写った自分の姿を盛んに攻撃する。低い枝や杭の上などにとまり,地上に舞い下りて餌をとる。昆虫などの小動物のほか,木の実も好んで食べる。とまり場では,おじぎをするように頭を下げ,尾を振る動作をよく行う。繁殖期には森林に棲息し,樹洞に営巣して5~6卵を産む。