« »

アメリカノウゼンカズラ

2008年7月9日
  • アメリカノウゼンカズラ
  • アメリカノウゼンカズラ
  • アメリカノウゼンカズラ
  • アメリカノウゼンカズラ
  • アメリカノウゼンカズラ
  • アメリカノウゼンカズラ
  • ノウゼンカズラ

毎年,夏になると外壁を這い登ってくるやっかいな蔓。[写真5]
今まで花をつけたことがなく,雑草だと思っていつも根元から切って取り除いていました。

今年初めて花をつけて,この蔓がアメリカノウゼンカズラであることがわかりました。
アメリカノウゼンカズラはノウゼンカズラより花筒が細長く,花全体が小ぶりです。[写真1][写真2]
([写真7]がノウゼンカズラの花。)

たしかに10年以上前に一度,ノウゼンカズラの苗木を買ってきて植えたことがあります。(苗木の品種がノウゼンカズラではなくアメリカノウゼンカズラだったようです。)
何年たっても花が咲かないので,あきらめて根元から切ってしまいました。
それ以降周りは雑草に埋もれ,植えたこと自体をを完全に忘れていました。
それが,こんなところに生き残っていたとは。

「牧野新日本植物図鑑」(1970年)には,ノウゼンカズラについて次のように書いてありました。

夏,枝の先に円錐花序を作って黄赤色の大きな美しい花を開く。がくは鐘形で5裂して稜があり長さ約3cm。花冠は漏斗形で下部筒となり,先は5裂してやや唇形となり径約6cm,2本づつ長さの異なる4本の雄しべをもつ。柱頭はへら形で2片にさけ,裂片は開花しているとき上下に開いているが,さわると急速に閉じる。花蜜が目に入ると目がつぶれるといわれ,有毒植物にされるが俗説にすぎない。

柱頭は2つに割れていて,触ると急速に閉じると書いてあるので,試してみました。
[写真3]上が触る前。へら形で2片に裂けています。
[写真3]下が触った後。閉じています。

[写真4]は,つぼみを縦に切った断面。
[写真5]は,花の中いたアリ。
つぼみにも花にもアリがたくさんいます。
花にアリが集まっている時にはアブラムシが発生している可能性が高いそうなので,ちょっと目にはわかりませんが,花にはアブラムシもたくさんついているのだと思います。

ノウゼンカズラの「ノウゼン」とはどういう意味なのか想像がつきませんね。
深津正著「植物和名の語源」(1999年)には,ノウゼンカズラの語源について次のように書いてありました。(ノウゼンカズラは漢名では凌霄花と書きます。)

凌霄花の霄は空の意味で,蔓が木にまといつき,天空を凌ぐほど高く登るので,この名前がついたものという。古くは「のしょう」または「のしょうかずら」といい,この「のしょうかずら」が転じてノウゼンカズラとなった。「のしょう」は凌霄(りょうしょう)の音読みのなまったものである。
江戸時代の俳諧歳時記『改正月令博物筌』をみると,「凌霄花之詞」という,次のような大意の詩を引用している。
「昔素娥(そが)という仙女がいて,仙女仲間の酒席で酒に酔って,髪を傾けた拍子に,髪に挿した玉の簪(かんざし)が抜け落ちてしまった。いくら探しても見つからない。彼女がなくした玉の簪こそ,化して凌霄の花となったものである。」

Categories: | Tags: