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ハスの花

2008年7月28日
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南禅寺南陽院の門脇にハスの花が咲いていました。[写真1][写真5]

ハスの花はよく見ると不思議な構造をしています。
花の中心に,ろうと状の構造物がにょきっと突き出し,その周りをたくさんの雄しべが取り囲んでいます。[写真2][写真3]

「朝日百科 植物の世界」(1997年)には,ハスの花について次のように書いてありました。

花は2~5枚のがく片があり,花弁は20~30枚で螺旋状に配列し,雄しべは200~300本もある。雌しべには2~30枚の独立した心皮がある。ろうと形の花床が特徴的で,子房は花床の中に大部分が埋没している。果期になると花床が肥大して子房の周りは大きな穴になり,蜂の巣状に見える。ここからハスの古名「蜂巣(はちす)」が生まれ,それが略されたのがハスの名の由来といわれる。

「牧野新日本植物図鑑」(1970年)では,ハスはスイレン科に分類されていました。
しかし現在は,ハスとスイレンは近縁とは考えられていないようです。
前書には次のように書いてありました。

ハスの花は花弁,雄しべ,雌しべを多数もち,水草であることからスイレン科に近種であると考えられてきた。しかしハスに含まれるアルカロイド類は,スイレン科よりキンポウゲ科に近い。またハスの花粉は3溝粒(こうりゅう)で,単溝粒(たんこうりゅう)や周溝粒(しゅうこうりゅう)のスイレン科とは異なっている。ハスと同様にがく片,花弁,雄しべ,雌しべが螺旋状に配列する花の構成をもち,類縁であると考えられてきたモクレン目の植物も花粉が単溝粒のものが多い。最近の遺伝子の塩基配列による被子植物全体の系統解析の結果は,3溝粒の花粉をもつ植物群は真性双子葉植物として,単系統群であることが示されている。ハスも,このグループに入るとされ,現在ではスイレン科やモクレン科との直接の類縁関係は否定されている。

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