• シオヤアブ
  • シオヤアブ
  • シオヤアブ
  • シオヤアブ

コガネムシのなかまを捕えたシオヤアブ

最初に見つけた時は,[写真3]の状態で転がっていたので,どうなっているのか状況が分かりません。
ひっくり返してようやく,アブが獲物に食らいついているところだと分かりました。

その間,アブはしっかりと食らいついたまま,じっと動きません。
たぶん鋭い口を突き刺して,獲物の体液を吸い取っているところだと思います。

獲物はアオドウガネです。
図鑑によると,シオヤアブはコガネムシ類を好むとあるので,まさにそのとおりですね。

ムシヒキアビの仲間は,昆虫を捕え,口から唾液を注入してまひさせて,体液を吸います。
シオヤアブはムシヒキアブの代表的な種類です。

『学研生物図鑑 昆虫Ⅲ』(1990)には,シオヤアブについて次のように書いてありました。

日本の代表的なムシヒキアブで,6~9月に各地でふつうに見かけられる。成虫が捕食する虫の半数は甲虫で,とくにコガネムシ類を好む。ハチやハエ目(双翅類)もよく捕え,セミを捕えた例も報告されている。平均して獲物の体長は,それを捕えたシオヤアブの体長の約2/3である。はねの亜縁室(あえんしつ)は3個ある。雄は尾端に白色塊があるが,雌の腹部第7・8節は青色光沢を有し,単純に黒毛を装う。体長:23mm~30mm。