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ヤブマオ

2008年10月21日
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ヤブマオに花がついていました。[写真1]

ヤブマオの花は単性花で雌雄同株です。
茎の上部に雌花を,下部に雄花をつけますが,ふつうは雄花をつけず雌花だけで無性的に種子をつくるそうです

「朝日百科 植物の世界」(1997年)には,ヤブマオについて次のように書いてありました。

白く見える穂は,小型の雌花が密集した花序。ふつう雄花はつけず,無性的に種子をつくる。葉は,卵形から円形のものまであり,変異が多い。中部・関東地方以北にはラセイソウとの雑種と思われるものが多い。藪の縁に生えることが多いため「藪苧麻(やぶまお)」の名がある。

ヤブマオ Boebmeria japonica var. longispica は,本州の関東地方以西,四国,九州の山地や平地の路傍に見られる高さ1~1.5メートルの多年草である。7~8月に,小型の花が穂状花序(すいじょうかじょ)に密生する。通常,雌花(めばな)だけをつけ,受精せずに無性生殖によって種子を生産する。このため繁殖力が旺盛で,雑草的な植物である。染色体数のうえで,3倍体,4倍体,5倍体が知られており,変異に富む。葉の鋸歯(きょし)は細かいものから粗いものまであり,葉の厚さや毛の多さなどの点でも,変異に富む。

[写真1]を見ると,葉が対生となっているのがよく分かります。
ヤブマオによく似たカラムシの葉は互生です。
動物園南の疎水際には,カラムシとヤブマオが一緒に生えていて紛らわしいですが,この違いは見分ける際の重要な相違点ですね。

葉の縁の鋸歯もカラムシに比べて粗く[写真5],カラムシの葉裏に密生している白い綿毛もヤブマオにはありません。

またヤブマオは茎を折ると割と容易にとれるのですが,カラムシは,さすがに麻繊維の原料なだけあって,茎表面の繊維が丈夫でなかなか折りとることができません。

[写真2]は雌花序の拡大写真。
白い毛のようなものが花柱です。
雌花は筒型のがくに包まれ,1本の花柱があります。
子房は1室で,胚珠は子房の基底に1個つきます。

[写真6]はヤブマオの葉を食べるフクラスズメの幼虫。
フクラスズメの幼虫は,ヤブマオやカラムシの葉でよく見かけます。
ヤブマオやカラムシを食草とする幼虫としては,アカタテハも有名です。
しかし以前,カラムシについたアカタテハの幼虫を飼育していた時に,間違えてヤブマオの葉をあたえたことがあるのですが,その時はヤブマオの葉は全然食べませんでした。

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