• 満月
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1月11日の夜,月がとても大きく見えました。
満月です。

写真を撮るならちょうど月齢15.0の時刻に撮ろうと,国立天文台のホームページで九条山の地点を指定して月齢15.0の時刻を計算しました。
それによると,1月11日の20時から22時が月齢15.0にあたります。

1月11日の20持45分,デジカメで撮ったのが[写真1]です。
望遠鏡は使用していないのに,以外にはっきり写っています。

[写真2]は大まかな地名を調べて記入したものです。
アポロ11号が着陸した地点の詳しい月面写真は,グーグル・ムーンで見ることができます。

月について色々と調べていたところ,私は2つの思い違いをしていたことに気がつきました。

①満月の時刻に,九条山の地点は関係ない。
満月は世界中同時に起こるので,九条山の地点など指定する必要はなかったのです。
天文学的には満月の時刻は,地球中心から見て月(の中心)と太陽(の中心)の黄経の差が180°になる時刻であって,満月は世界中同時に起こります。
当然,現地時刻には違いがあるので,満月の瞬間は夜のところもあれば昼のところもあります。

[図1]月の満ち欠け
月の満ち欠け

②満月イコール月齢15.0ではない。
「月齢」は新月から何日経過したかを示したもので,月齢15.0が満月を示すものではありませんでした。
月齢の計算方法は,新月の時刻をもとに,経過時間を単純に足したものです。

国立天文台のサイト内にある暦要項(れきようこう)によると,2009年1月の満月の時刻とその直前の新月の日時は次のとおりです。

新月:12月27日 21時22分
満月:1月11日 12時17分

これをもとに1月11日12時17分の月齢を求めてみます。
(計算方法は「天文や天文台についての質問」によります。)

直前の新月の時刻から1月11日12時17分までには14日と14時間55分が経過しています。

端数の14時間55分は少数で表します。
計算:14時間55分÷24時間=0.621…
少数第2位以下を四捨五入して0.6

すなわち 14.6 が1月10日21時22分の月齢となります。

[図1]月の満ち欠けの図をそのまま素直に受け取ると,毎月満月の時は月食になりそうです。
毎月,月食がおきないのは,太陽を回る地球の軌道面と,地球を回る月の軌道面が少しだけ傾いているからです。
地球の影が月を隠す位置にくることは,めったに起こりません。

月軌道面の傾き

これから起こる月食は,2010年1月1日(部分月食),2010年6月26日(部分月食),2010年12月21日(皆既月食)となっています。
2010年には3回も月食が起こるのですね。