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ムラサキツメクサ(アカツメクサ)の花が咲いていました。[写真1]~[写真3]

姿かたちはシロツメクサ(クローバー)([写真4]~[写真6])にそっくりです。
一見,花の色が赤いだけの違いにしか見えませんが,よく見比べると,色々な違いに気付きます。

・ムラサキツメクサの花の方が,一回り大きい。

・ムラサキツメクサは,花のすぐ下に葉がある

・葉に形が違う
 ムラサキツメクサ……先の尖った卵形
 シロツメクサ……先端の凹む倒心臓形

・ムラサキツメクサの茎,葉,がくには毛がある

『牧野新日本植物図鑑』(1970年)には,ムラサキツメクサについて次のように書いてありました。

ヨーロッパ原産の多年生草本。恐らく明治維新頃(1868前後)日本に渡来し,現在では各地に野生の状態になっている。全株多少とも有毛。茎は上に向って伸び,高さ30~60cmぐらいになり,まばらに分枝する。葉は互生して長柄をもった3出複葉。小葉は卵形または長楕円形,先端は通常鈍形,あるいはわずかに凹み,基部は鈍形または円形でごく短かい柄があり,ふちには細かいきょ歯があり,長さ3~5cm, しばしば葉面には白点がある。托葉は卵形で先端は尾状にのびてとがる。夏に茎の上部の葉腋から,短かい花穂を出し,多数の紅紫色の花を密集して開く。花序は円形または卵形。普通花は花茎に接着する。がくは筒状で上部の裂片は毛状となる。雄しべは10,下に側の9本はゆ着して1体となる。牧草または緑肥として利用される。〔日本名〕現在一般には赤詰草と呼んでいるが,はじめの名は紫詰草であった。シロツメクサとは,花柄がほとんどないこと,包葉がないこと,茎は直立し,開出毛があること,小葉が卵形であること等により区別できる。

シロツメクサについては,次のように書いてありました。

ヨーロッパ原産の多年生草本で江戸時代に日本に渡来して,現在では野生化している。全株無毛,株の根元に分枝した枝は地上に伏して長くはい,緑色であり,しばしば節部からひげ根を出す。葉は互生して3個の小葉をもった複葉で緑色の長い葉柄がある。小葉は3枚頂生し,倒卵形あるいは倒心臓形,上部は凹むかまたは円形,基部は広いくさび形で無柄,ふちには細かいきょ歯があり長さ1.5~3cmぐらい,托葉は卵状皮針形で先端はとがる。夏に葉脇から高さ20~30cmの長い柄を出し,頂端に多数の蝶形花を散形につけ,花序はほぼ球形となる。花は白色,時には淡紅色をおび,小形で長さ9mmぐらい。旗弁は永続性で脱落しないで,後に褐色になって豆果をおおう。豆果は細長く中に4~6個の種子を生ずる。牧草として利用され,また緑肥として使用される。〔日本名〕はじめ和蘭ゲンゲと名ずけ,後に詰め草と名づけ,現在では白詰草という。昔は和蘭人がガラス(ぎやまん)器具を箱に入れ,その空隙に,本種の枯草を詰めて,長崎港に運んで来た。その時枯草についていた種子を好事家が播いて,はじめて本種が日本にひろまった。