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オオケマイマイ

2009年6月23日
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オオケマイマイが道を横切っていました。

オオケマイマイが動いている姿はあまり見かけません。
そういえば,オオケマイマイを葉上で見かけたこともありません。
見るのはほとんど,地面の上にじっとしている姿です。

自宅の周辺で見かける主なマイマイ類は,クチベニマイマイ,ニッポンマイマイ,オオケマイマイの3種類です。
クチベニマイマイ,ニッポンマイマイなどは草木の葉上を活発に動き回るので眼につきやすいですが,オオケマイマイは人の目にあまりふれません。
(私が見かけるのも,草抜きをしている時くらいです。)
そのためでしょうか,普通種であるにもかかわらず,以前,新聞にいかにも珍しい種類を見つけたようにオオケマイマイが紹介されていました。

保育社『原色日本陸産貝類図鑑』(1982年)には,オオケマイマイについて次のように書いてありました。

殻は中高で,殻高11.3~15mm,殻径19.9~28.2mm,6~6 6/5層。黄褐~鈍い褐色。螺塔は低く偏平でレンズ形。各層は平坦。殻表には小鱗片が粗く,不規則な成長脈上に列生する。周縁角は著しく,鱗片状の剛毛を放射状に列生する。殻底はやや円状である。殻口はやや下降し,菱形。その上縁はうすく,下縁は厚く白色で光沢がある。臍孔は広大で深い。軟体は淡褐色である。渓流ぞいの緩やかな斜面で小石のある倒木やシダ類など繁茂している古生層や石灰岩地帯に多く生息する。本州・四国に分布する。

マイマイ類は移動能力が小さいため,地域によって違う種が棲んでいるそうです。
平凡社『日本動物大百科7 無脊椎動物』(1997年)に,「固有種が多いわけ」として,次のように書いてありました。

 北海道から沖縄までの日本には約800種の陸生巻貝類がすんでおり, まだ新しい種が少しずつ発見されている。半数近くの種は貝殻の大きさが5 mm以下の小型種である。有肺類の種数が陸生巻貝類全体の4分の3以上を占めている。 また,全世界の陸生巻貝類の種数は,少なくとも3万~ 3万5000種と見積もられている。
 日本に生息する種のうち,国外からの人為的移入種を除いた種のほとんどは日本の固有種であり,固有種の割合は90%を超えている。陸生巻貝類は基本的に匍匐(ほふく)して移動するため,分散能力は極端に低い。彼らの嫌う乾燥した地域や海などの地理的な障害があると,そこを越えて分散できず,結果として地域や島ごとに地理的に隔離されて種分化が起こる。
 日本のほとんどの地域で見られるミスジマイマイ属の大型のカタツムリは,東北地方にはアオモリマイマイ,関東地方にはミスジマイマイ,近畿地方にはクチベニマイマイ,九州地方にはツクシマイマイというように,地方ごとに分化している。近年の研究では,有肺類の種分化には, 単に地理的隔離だけではなく, 遺伝的分化と交雑による雑種化という様式が比較的多く存在するのではないかと考えられている。
 日本や東アジアでは,オナジマイマイ科の種が多いのに対して,北アメリカではアメリカマイマイ科, コーロッパではリンゴマイマイ科の種が多い。 これは, 分散能力が小さいために, 世界各地でおもに分化している科が異なるためである。

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