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取り残された魚たち

2010年2月19日
  • オオクチバス
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野村碧雲荘南の小川。[写真6]
年に1回,水量が極端に減ります。
疎水のメンテナンスの関係でしょうか。

200m程にわたって,川底に点々と魚が取り残されていました。
口をパクパクしているものもいましたが,ほとんどは死んでいます。

約50匹の内の大部分はブルーギルでした。[写真3][写真4]
オオクチバスが数匹,ニゴイが1匹。[写真1][写真2][写真5]

水は疎水を通じて琵琶湖からきているので,魚相も琵琶湖の今を反映しているようです。
そういえば,この川で子供が遊んでいる姿を見たことがありません。
40~50年前の日本中に子供があふれていた時代には,きっとこの川でも子供たちが川遊びをしていたことと思います。
その時代のこの川にはどんな魚たちがいたのでしょうか。
アユ,ドジョウ,ウナギ,ナマズ,フナ,コイ・・・。
琵琶湖固有種の魚も多く流れてきていたと思われます。

池田清彦監修『外来生物事典』(2006年)には,琵琶湖の外来魚について次のように書いてありました。

 琵琶湖では1974年に初めてオオクチバスの生息が確認された。1980年代以降急速に増殖し,一方,琵琶湖の固有種で鮒鮨の材料となるニゴロブナや,アユ,ホンモロコなどの漁獲量が激減した。ニゴロブナは40年前にはおよそ500トンの漁獲量があったが,1989年には178トン,2003年には29トンと著しく減少している。
 琵琶湖の在来魚の減少については,水質悪化や環境の人工的な改変など,さまざまな要因が指摘されているが,ブラックバスやブルーギルなど外来魚による大量の捕食が最大の原因であるとされている。また環境の変化が,外来魚の生態に適合していたのではないかとの指摘もある。
 滋賀県水産課の試算によると,水温18℃の条件下で,オオクチバスは体重1kgを増やすために約10kgの魚や甲殻類を捕食する。また産卵期の重なるコイやフナが,他の魚類より減少傾向にあることから,餌をめぐって競合している可能性がある。
 1984年,滋賀県は漁業者に委託して外来魚の駆除に着手し,1985年度には450万円の予算を計上した。しかし琵琶湖の外来魚は年々増加の一途をたどり,2003年度の駆除費用は1億5500万円に達している。

 1960年代初頭に,琵琶湖周辺でブルーギルを真珠の養殖に利用する試みが行われた。淡水真珠母貝であるイケチョウガイの幼生の寄生相手として導入されたが,ラッドという別の魚に取って替られ,結果的にブルーギルはほとんど利用されなかった。現在,ブラックバスを駆逐する勢いで繁殖している。
 滋賀県では琵琶湖のブルーギルを「ビワコダイ」と名づけ,鮒鮨にならったなれ鮨などを試作し,食材としての活用を模索している。

「ビワコダイ」の名は,風味がタイに似ていることから付けられたそうですが,[写真4]をみると姿も何となく小鯛に似ている感じがしますね。
ちなみにブルーギルの「ギルgill」とは「えら」を意味し,えらぶたの後端から突き出している部分が濃紺色であることから名付けられたそうです。
写真を見た時には,ゴミがはさまっているとばかり思っていました

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