南禅寺の境内にいたツグミ。
歩きまわりながら,地面に嘴を突き刺しています。[写真3]
餌となる虫を探しているようです。
『山渓カラー名鑑 日本の野鳥』(1996年)には,ツグミについて次のように書いてありました。
翼を下げ,胸を反らせて地面に立つ赤茶色の鳥。シベリア東部からカムチャツカにかけての地域で繁殖し,冬鳥として全国に渡来する。胸の黒斑がなく,赤褐色の斑点がある別亜種ハチジョウツグミも少数渡来する。
生活 低地から山地の林や農耕地,芝生,川原,干潟など,いろいろな環境に広く棲息する。秋に渡来したあとは林で群れが見られ,カラスザンショウ,ハゼノキ,イイギリなど木の実を好んで食べる。冬に入るとともに群れは分散し,開けた場所で見られることが多くなる。地上を数歩歩いては立ちどまることを繰り返しながら, ミミズなどの小動物を捕える。畑の堆肥などはよい採餌場になる。干潟ではシギ,チドリ類のように,ゴカイ類を泥の中から引き出して食べることもある。庭の餌台にもよく現れる鳥である。夜は集団ねぐらを持つらしく,タ方,社寺林の枝などに数十羽がとまっている姿を見るが,ねぐらの規模や実態はよくわかっていない。
「地上を数歩歩いては立ちどまることを繰り返し」「胸を反らせて地面に立つ」といった特徴は,まさにその通りですね。