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ダイコンソウ

2010年8月31日
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道のわきに黄色い花が咲いていました。[写真1]
キツネノボタンだとばかり思っていましたが,ダイコンソウの花でした。

この場所では初めて見るような気がします。
あたりを見ても花が咲いているのはこの株だけで,他に見当たりません。

ダイコンソウの実はいわゆるひっつき虫で,かぎ状の突起で人や動物の体にくっついて運ばれます。
誰かが落した種が芽を出したのかもしれません。

なぜダイコンソウという名がつけられているのか,花が咲いている姿をよく見てもわかりません。
花は全く似ていないですし,茎についている葉も,大根の葉とは似ても似つきません。
太い大根のような根があるわけでもありません。
ひょっとして,キュウリグサのように葉をもむと大根の臭いがするとか……。

ダイコンソウの名は,根元に生えている根生葉(こんせいよう)が大根の葉に似ていることからきているそうです。
根元にロゼット状の若い株があったので抜いて,根生葉を確認してみました。[写真6]
どうでしょうか,似ているでしょうか。
ラディッシュの葉に似ているような気もします。

『朝日百科 植物の世界』(1997年)には,ダイコンソウについて次のように書いてありました。

 根生葉(こんせいよう)の形がダイコンの葉に似ているので,「大根草」と書かれる。北海道中・北部と南西諸島を除く,日本各地の山地の林縁や疎林に見られる。利尿,消炎,収赦薬として利用する。
 ダイコンソウGeum japonicum は, 5~6月に直径2センチ前後の黄色い花を咲かせる多年草。高さは30~50センチ。花柱(かちゅう)は子房に頂生し,中央部分は鈎状に曲がり,その先端に関節状に上部花柱がつく。受粉後,下部の花柱が伸びる。子房には剛毛が密生する。果期には,上部花柱は落ち,下部花柱の先端が曲がるので,動物にくっついて果実が散布される。

花柱は,花が咲いた当初は,「中央部分は鈎状に曲がり,その先端に関節状に上部花柱がつく」とあります。
[写真3]の花の断面を見ると,雌しべがS字状に曲っているのがわかります。

受粉後は,「下部の花柱が伸びる」ので,実に棘が生えたように見えます。[写真4]
先端部を拡大してみると,S字状に曲った先に毛の生えた部分があります。[写真5]
この部分が「上部花柱」で,実が熟すると脱落,下部花柱先端の曲った部分だけが残り,ひっつき虫の完成という仕組みになっているようです。

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