カメが甲羅干しをしていました。[写真1]
首筋に黄色い線が見えたので,最初は外来種のミシシッピアカミミガメかなと思ったのですが,頭が異様に大きく,どうも違うようです。

首筋に赤い模様がないか確かめようとするのですが,なかなか首を伸ばしてくれません。
少し離れたところで見ていると,ようやく首を伸ばしました。
首筋に赤い模様はありません。[写真4]

知らない外来種か雑種かと疑ったものの,何のことはないこれは在来種(外来種との説も)のクサガメでした。
そういえばクサガメを見るのは初めてかもしれません。
この観察日記でもイシガメの記事は何回か書いているのですが,クサガメについて書いたことはありません。

イシガメの記事
2010年8月15日
2008年5月20日
2006年8月14日
2003年9月4日

一週間ほど前にも同じ場所でイシガメを見かけました。[写真6]~[写真8]
全国的に見てイシガメとクサガメの生息数はどちらが多いのでしょうか。
『2013 日本のカメさがし! 結果レポート』によると,判別できた5,056匹のうち,約64%の3,256匹がミシシッピアカミミガメ,約16%の793匹がクサガメ,12%の580匹がイシガメと報告されています。
クサガメの方が少し多いようです。
同書に載っていた分布グラフ
グラフ

『山渓ハンディ図鑑10 日本のカメ・トカゲ・ヘビ』(2007年)には,クサガメの特徴について次のように書いてありました。

背甲はやや扁平で3本のキールをもち,後縁は滑らか。頭は体に比べて大きく,特に老齢のメスではしばしば巨頭化がみられる。体色は全体に黒みの強い褐色で,背甲甲板の境目が黄色く縁取られることが多い。側頭部や頸に黄色や黄緑色の模様があるが,老齢オスでは消失し,眼も含めて全身真っ黒になる。

頭が大きいのは,クサガメの特徴のようです。
「キール」とは甲羅にある線状の隆起のこと。