寒くなってから,動物園南の疏水べりにセキレイの姿をよく見かけるようになりました。
キセキレイ,ハクセキレイ,セグロセキレイの3種がいます。
いずれも同じように岸にとまって,水面をじっと見つめています。

[写真1]がキセキレイ,[写真2]がハクセキレイ,[写真3]がセグロセキレイです。
[写真6]のカワセミが水面を見つめる姿によく似ていますね。
てっきり同じように魚を狙っているのか思っていましたが,何度飛び立っても,魚をくわえて戻ってくることはありません。
不思議に思って横から見てみると,飛び立ったあと水面に向かうのではなく,羽ばたきながら石垣のあたりをついばんでいます。[写真4][写真5]
姿は見えませんが,虫を捕まえているようです。

『山渓カラー名鑑 日本の野鳥』(1996年)には,セキレイ類の採餌行動について,次のように書いてありました。
・キセキレイ

水辺を活発に歩き,主に昆虫類やクモを捕えて餌にする。空中に飛び上がって,飛んでいる虫や網にいるクモをフライングキャッチすることも多い。

・ハクセキレイ

主に海岸や川の下流域に棲息し,水辺を活発に歩きながら昆虫などの小動物を捕まえる。堆肥を入れた畑でもよく採餌する。

・セグロセキレイ

水辺を活発に歩きながら地面や水面をついばんだり,空中に飛び上がって昆虫類を捕まえる。

いずれも昆虫食が主のようです。
カワセミのように水中に飛び込んで魚をとることはないようですね。