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ニホンイシガメ

2016年7月12日

歩道にイシガメがいました。[写真1]
甲羅に手足を引っ込め,頭だけをすこし出しています。
割と小ぶりです。
若い個体かなと思ったのですが,甲羅にはコケが生えていてかなり年季が入っています。[写真4]
鱗の年輪も10歳以上であることを示しています。[写真12]

外来種のミシシッピアカミミガメの甲長が30cm近くになるのに対して,イシガメの甲長は,♂が13cm程度,♀で20cm程度。
甲長は18cmなので,イシガメとしては普通の大きさでした。
大きさからすると,♀ですね。
アカミミガメに比べて横幅が狭いので,一層小さく感じます。

イシガメは時々見かけます。(→2014年6月22日2010年8月15日2008年5月20日2006年8月14日2003年9月4日
しかし,歩道にカメがいるというのは,やはり違和感がありますね。
どこから来たのでしょう。

前日,NHKテレビでイシガメ密輸事件のことを特集していました。
カメの密輸というと,日本に珍しいカメを密輸入しようとしていたと思ってしまいますが,この事件は逆です。
中部国際空港で中国行きの飛行機に乗ろうとしていた乗客の荷物を調べたところ,スーツケース2個の中に,生きたイシガメがぎっしりと詰め込まれていたというのです。
その数400匹。
今,中国では黄色がかっている日本のイシガメが金運を呼ぶというので,高値で取引されているそうです。

イシガメ(ニホンイシガメ)は日本の固有種で,すこし前まではどこの水辺にでもいる,ありふれた生き物でした。
しかし近年は急激に数を減らしており,京都府レッドデータブック2015年版では要注目種に指定されています。
2002年版ではリスト外だったものです。

選定理由は「環境省レッドリスト2012年版に掲載。かつては普通に見られたが、環境変化や外来種の影響により近年著しく減少。」
現状・脅威は「河川や水田の整備による水域分断と移動阻害、汚染競争種ミシシッピアカミミガメの影響。」

イシガメの減少の原因には,生息環境の悪化や外来種との生存競争など複数の原因があげられていました。
しかし,乱獲の問題はあまり取り上げられていなかったように思います。

大量に捕獲されて,中国に輸出されていたとは意外でした。
それも食用にするために。
いっそうの事,ミシシッピアカミミガメの甲羅を金色に塗って輸出するという案はどうでしょうか。

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