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オオバン

2016年11月27日

信号を渡ったところに,鳥が死んでいました。[写真1]
全身がまっ黒で,白い嘴に,白い額板。
足指には,カモ類のものとは異なる,弁状の膜。
オオバンです。

一見したところ外傷はなく,車にひかれた訳ではないようです。
オオバンは,6年前にも近くの歩道で死んでいました。(→2010年10月13日
その時も,外傷らしきものはなかったと思います。

鳥の死骸といえば,この場所から300m程西に行った交差点の東北角は,ピンポイントで鳥がよく死んでいる不思議な場所です。
・2010年12月23日 ホシハジロ
・2010年2月5日 キンクロハジロ
・2009年4月16日 雛
・2007年1月8日 キンクロハジロ
・2006年6月5日 
いずれも,外傷らしきものはなく,不思議さが増します。(今気づいたのですが,2010年にはキンクロハジロオオバンホシハジロと1年間に3羽もの野鳥の死骸を見つけています。)

近年,琵琶湖ではオオバンが激増しているそうです。
京都新聞記事( 2016/4/7)

琵琶湖のオオバン,原因不明の激増 最多の8万5千羽
 琵琶湖で,クイナ科の水鳥オオバンが増え続けている。毎年冬場に琵琶湖一帯で行う「ガンカモ類等生息調査」で,今年は過去最多となる約8万5千羽を確認した。従来は高島市や長浜市の沖など限られた地域でしか群れは見られなかったが,2013年ごろから琵琶湖全域に姿を現すようになった。越冬のため飛来する渡り鳥だが,大幅増の理由は不明という。
 今年の調査は1月に日本野鳥の会滋賀などが湖岸と内湖,河川など計180地点で実施した。42種の約19万8400羽を確認したが,そのうち4割以上がオオバンだった。

それに対して,京都府での越冬個体は多くありません。
京都府レッドデータブックでは,2015年版でも準絶滅危惧種になっています。
動物園南の疏水では,カモ類に混じって,1~2頭のオオバンが見られる程度です。

オオバンの額にある白い部分を,額板(がくばん)といいます。
嘴とつながっているので,同じように硬そうですが,触るとそれほど硬くありません。
骨質ではなく肉質です。
額板が何のためにあるのか,よく分かっていないそうです。。

足指にある木の葉状の水かきは,弁足(べんそく)といわれています。[写真9]
水かきというとカモなどの足指にある膜状のものを思い浮かべますが,鳥の水かきには4種類あるそうです。
平凡社『世界大百科事典』(2007年)には,水かきについて,次のように書いてありました。

鳥類の足指は,水かきの発達の程度によって,全蹼足(ぜんぼくそく)totipalmate (4本の指が全部水かきでつながる。ペリカン目のみ),蹼足palmate(前3本の指が水かきでつながる。カモ,カモメ,ミズナギドリなど)。半蹼足semipalmate(指のつけ根の間に小さな水かきがある。多くの渉禽類しょうきんるい),弁足1obate(各指に葉状の水かきがある。オオバン,カイツブリ,ヒレアシシギなど)の区別がある。

弁足は,蹼足より歩くのに便利ですし,泳ぐこともできます。
水陸両用の合理的な水かきなんですね。
同じ仲間のバンには弁足がなくて,泳ぐのが下手らしいです。
それぞれの棲む場所に適応した進化の結果なのでしょう。

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