コシアキトンボ(雄)が死んでいました。 黒い体の腰の部分が白くなっています。それで「腰空き」というのかもしれません。虫の名前は見た目とか,住んでいるところにちなむものが多いですが,マルタントンボという変な名前のトンボがいます。前から気になっていたので,ネットで調べてみました。マルタンとはフランスのトンボ学者の名だそうです。彼に献呈された名だとか。
ショウジョウトンボかネキトンボ。赤い色をしたものの名に「ショウジョウ」の名を冠させることがよくあります。ショウジョウバエ,ショウジョウバカマ,このショウジョウトンボなど。ショウジョウは「猩々」で,『想像上の動物。オランウータンに似るが、顔と足は人に似て髪は赤く長く垂れ、よく酒を飲むという。』。昔から赤い色の例えに使われていました。
南禅寺水路閣に通じる細い道にアオサギがいました。近づいても飛び立たずに,先に歩いてゆくだけです。しばらく後について行きました。まだ若い幼鳥です。若いアオサギは人をあまり警戒しないようです。
交尾中のマメコガネ。 後ろ足が変な方向に上がっていますが,これは交尾中だからというわけではなく,マメコガネがよくとるポーズです。マメコガネとは小さなコガネムシの意だとばかり思っていましたが,マメ科の植物を好んで食べるからのようです。
道をイシガメが歩いていました。日本で身近に見られるカメには,イシガメとクサガメがいます。イシガメは甲羅の後にギザギザの切れ込みがあるのが特徴です。
こんなところをウロウロしているのは産卵場所を探しているのでしょうか?3年前にも9月4日に,山の中でイシガメがじっとしていました。
シオカラトンボの雄。石の上にとまっていると見分けがつきません。羽化したての雄は雌と同じく茶色をしていますが,成熟すると体が黒くなり白い粉でおおわれてきます。
ゲンノショウコの花。ゲンノショウコは「現の証拠」で,よく効く民間薬として知られています。花が咲き,全草に勢いのある土用の丑の頃に採取します。
ツクツクボウシが鳴いていました。
タチツボスミレにツマグロヒョウモンの幼虫がいました。 終齢幼虫で,もうすぐ蛹化しそうな感じです。棘が生えた毒々しい色合いの体は,いかにも毒毛虫といった感じですが毒はありません。毒といえば,ツマグロヒョウモンの雌は,毒チョウのカバマダラに擬態しているそうです。
道に大きなチョウが死んでいました。ゴマダラチョウかなと思ったのですが,違うようです。たかっていたアリをはらい,手に取るとかなりのボリュームです。胴体もがっちりしていて,黒光りしています。
図鑑で調べると,これはオオムラサキの雌でした。雌は紫色をしていないのですね。西日本では雌の羽の裏が白くなるそうです。
朝見るとツマグロヒョウモンが前蛹になっていました。その後,ちょっと目を離したすきに蛹化しました。下には脱ぎ捨てた表皮が落ちています。不思議なものです。
クマバチが道で丸まっていました。死んでいるのかなと思ってつかむと,まだ動いています。落ち葉の上にのせて,しげしげと見ると,烏天狗のような顔つきです。
クマバチは花の蜜や花粉を食性とする,おとなしいハチです。雄は針がないため刺すことはありません。雌も積極的に攻撃することはありません。
子どもが家の前でチョウを捕まえました(上の写真)。見たことがないチョウだったので図鑑で調べると,ナガサキアゲハの雌でした。ナガサキアゲハならば,今までに何度か羽化させています。下の写真は3年前に羽化させたナガサキアゲハの雌です。今回のものの方が,全体の黒色が濃く,斑紋の朱色,白色もはっきりしています。大きさも,3年前のものは前羽の長さ55ミリなのに対して,今回のものは75ミリもありました。ナガサキアゲハの雌は,産地によって模様が違うそうですが,3年の間に,こんなにも変化するものでしょうか。
塀にカゲロウがとまっていたので何気なく撮ったのですが,よく見ると脱皮中です。亜成虫から成虫に脱皮しているところのようです。カゲロウは幼虫時代を水の中で過ごし,羽化して亜成虫となり,さらに脱皮して成虫となります。
トックリバチの巣。 この中に卵を産みつけ,麻酔で仮死状態にしたガの幼虫を詰め込みます。孵化した幼虫はそれを餌として食べ成長します。この巣は蓋が開いているので,すでに成虫になって脱出したあとのようです。巣を崩してみると,脱皮殻が残っていました。
ツマグロヒョウモンが羽化しました。出勤後だったので,羽化の瞬間を撮ることはできませんでした。ツマ(褄)とは「着物の端(つま)」の意で,羽の両端が黒くなっていることに由来します。ツマグロなのは雌だけで,雄は黒くなっていません。