京都九条山の自然観察日記

■ 2009年08月の自然観察日記 ■

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2009年08月05日(水)

アカヤマドリ

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2009年8月5日
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2006年07月30日
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2003年07月15日



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毎年出る,いつもの場所にアカヤマドリが出ていました。[写真1]

この場所で,初めてアカヤマドリを見つけたのは6年前です。(→2003年7月15日)
[写真3]は,その時のもの。
キノコを持っているのは,当時小学生の次男です。
懐かしいですね。

初めて見つけたアカヤマドリで,ワクワクしながら持って帰ったのを思い出します。
大きく膨らんだビニール袋がずしりと重く,意味もなく誇らしくて。

包丁で切ると,全く虫食いがなく,白い緻密な肉をしていました。
オリーブオイルとニンニクでソテー。
オリーブオイルが,サフランを入れたように黄色く色づきます。

それ以来,毎年発生し,数も増えているのですが,何故かみんな虫食いしています。
大きさも,初めてのときのように大きくありません。
今回の個体も虫食いしており,傘の一部が溶けはじめていますね。

[写真2]は,3年前の2006年の発生状況。

小宮山勝司著「きのこ大図鑑」には,アカヤマドリについて次のように書いてありました。

黄橙色から明るい黄土色をした派手なキノコです。傘の表面は不規則にひび割れ,黄色い肉が見えるのが特徴です。柄は太くてかたく,黄褐色のササクレがあります。
クセがなく,いろいろな料理に利用できますが,とくにパスタやリゾットなどにおすすめです。
傷みやすく中に虫が入っていることがあるので注意しましょう。

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2009年08月10日(月)

オオコフキコガネ

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道にオオコフキコガネがとまって,じっとしていました。

指先にとまらせてもおとなしくしているので,しばらくそのまま歩いていると,元気に飛び立ってゆきました。
あまり動かないので,弱っているのかと思っていましたが,性分のようですね。
外部からの刺激で擬死する習性があるそうです。

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2009年08月16日(日)

タマムシ

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道に落ちたタマムシにアリがたかっていました。[写真5]

死んで間もないようです。
肢とかも柔らかく,どこにも損傷がありません。

腹端から出ているのは,産卵管のようです。
近くで産卵した後,力つきたのでしょうか。

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2009年08月18日(火)

コカブトムシ

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コカブトムシ(雄)
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コカブトムシ(雄)
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コカブトムシ(雄)
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コカブトムシ(雄)
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コカブトムシ(雌)
2007年8月8日






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塀にとまっていた,センチコガネのような虫。

写真を撮っていると,危険を察知したのか,自らぽとりと地面へ落ちました。

写した写真をよく見てみると,なんと角があります。
コカブトムシの雄でした。

前胸にある特徴的なくぼみ。
見覚えがあります。
2年前に雌を捕まえていました。[写真5](→2007年8月8日)

雄の前胸のくぼみは丸いですが,雌のくぼみは縦長です。
角も,雄のものは一応角といえる程度の突起がありますが,雌にはかすかな突起があるだけです

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2009年08月20日(木)

オオシオカラトンボ

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窓を開けようとして,下枠の端っこにトンボがとまっているのに気付きました。
外に出れなくて大分もがいたようです。かなり弱っています。

オオシオカラトンボの雌でした。

「シオカラトンボ」の名前がついているのに,体が白くないですね。
「シオカラトンボ」も「オオシオカラトンボ」も,蒼白色の粉で覆われたいわゆるシオカラトンボの色をしているのは,成熟した雄だけです。
雌と,未成熟の雄は,黒色と黄色の縞模様をしています。

北隆館『日本昆虫図鑑』(1956年)には,オオシオカラトンボについて次のように書いてありました。(原文は旧漢字)

シオカラトンボに類するが大型。成熟雄は全体藍色がかった灰白で頭部及び胸部の腹面は黒色。腹部は中央隆条高く,著しく三角柱状を呈し,胸部同様無斑であるが末端の3節は蒼白粉を帯びずに,黒いことが多い。未熟の雄及び雌は体濃黄色。翅胸前に太い2黒帯を有し,腹背1-4はほとんど無斑,5・6節に1対の黒条を認め,以下全部黒色を呈する。尾部付属器は黄色を呈する。翅は透明,翅脈縁紋黒褐。翅端及び基部に黒褐斑があって,後者は後翅においては弧脈の付近まで達する。腹長35mm内外,後翅40mm内外。
 

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2009年08月25日(火)

ウバタマムシ

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ウバタマムシ
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ウバタマムシ
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左:雌  右:雄
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上:タマムシ
下:ウバタマムシ





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ウバタマムシが道にひっくり返っていました。
まだ生きているらしく,時々,肢を動かしています。

『学研生物図鑑 昆虫Ⅱ』(1990年)には,ウバタマムシについて次のように書いてありました。

銀色で背面の隆起部は暗色。新鮮な個体は全体に薄く黄灰色の粉が見られる。小楯板(しょうじゅんばん)は通常は背面から見えない。腹部末端は雄では深くえぐられるが,雌ではまるい。成虫は6~8月に多い。マツの弱った木や枯れ木に産卵する。幼虫は材部の奥深くまで食べ進む。卵から成虫までの期間は2~3年と思われる。体長:24~40mm。

雄は腹部末端が「深くえぐられ」,雌は「まるい」そうです。
今回の個体と,以前に標本にした個体を比較してみました。
[写真3]の右側が今回のもの,左側は標本。

比べてみると確かに違います。
左側の腹部末端は「まるい」ので雌,右側は「深くえぐられている」ので雄,でしょうか。

[写真4]は,1週間前に拾ったタマムシと一緒に写したもの。
ほぼ同じ大きさです。

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2009年08月27日(木)

アカミミガメ

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動物園南の疎水に,カメが泳いでいました。

外来種のミシシッピアカミミガメです。
顔に,特徴的な赤色と黄色の模様があります。
耳が赤いので,アカミミガメの名がついています。

アカミミガメは16ほどの亜種に分けられるそうですが,日本でよく見られるのはミシシッピアカミミガメです。
子ガメは「ミドリガメ」の名前でペットとして売られています。
小さい時はかわいらしいのですが,かなり大きくなるので持て余してしまうことも多いようです。(なにせカメなので長生きします)
池や川に放された個体が,各地で繁殖しています。
このカメも,数年前までどこかの家庭でペットとして飼われていたのかもしれません。

1990年代半ばには1年間に100万匹のアカミミガメが輸入されていたそうなので,不法に放流されたものは相当の数にのぼると思います。
本種は外来生物法の規制対象になっていませんが,爬虫類を捨てる行為は動物愛護法に違反し違法です。

(財)自然環境研究センター『日本の外来生物』(2008年)には,アカミミガメについて次のように書いてありました。

大きさ 最大背甲長:雄20cm,雌28cm
分布 アメリカ合衆国から南アメリカ北西部原産。日本では,1950年代後半からふ化後間もない幼体が「ミドリガメ」の通称でペットとして輸入され,60年代後半から捨てられたり逃げ出したりしたものが野生化した。現在は全国各地で野生化し,定着も確認されている。
特徴 亜種ミシシッピアカミミガメなどの頭部の両脇に見られる赤い斑が和名の由来。赤い斑は,雄成体では不明瞭になることもある。皮膚は緑色で,黄色の縞模様をもつ。雄より雌のほうが大きくなる。最大体重2.5kgと,在来のイシガメよりも大型になる。湖沼やため池,河川の中下流域,公園の池,濠などに生息する。水質汚濁に強く,都市部の汚染された河川でも生存できる。魚類,両生類,甲殻類,水生昆虫,貝類,水鳥の死骸などを摂食するほか,水草や陸上植物なども食べる。成長するにつれて植物質をよく食べるようになる。温帯域での繁殖期は4~7月。1回に20個を超える卵を産む。飼育下では30年6か月生存した記録がある。

タグ:  | アカミミガメ

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  • 目次
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    • キアゲハの羽化
    • アオスジアゲハ羽化
    • テングチョウ羽化
    • アカタテハの羽化
    • クマゼミの羽化
    • アブラゼミの羽化
    • オトシブミ揺籃