シジュウカラの過去記事を一つにまとめました。
2024年6月25日
雛が巣立ちして空になっていた巣箱に,次のシジュウカラが産卵しました。
1回目は4月上旬に10個産卵し,5月上旬に9羽が巣立ちしました。
2回目は1回目が巣立ちした2,3日後に親鳥が出入りをはじめ,5月14日に1個目の産卵を確認しました。
その後毎日1個の卵を産み足しているはずですが,最終的に何個の卵を産んだのかは未確認です。
いつ抱卵を開始したのかはっきりしませんが,5月24日に巣箱を開けたところ,抱卵中でした。
6月5日には雛が孵っていました。生まれたてではなく,孵化後5日~6日経っているようです。
数えたところ6羽です。シジュウカラは7~10個の卵を産むので,数羽隠れているのかもしれません。
5日経ち,羽根が生え揃い,目もあいています。雛の数はやっぱり6羽しかいません。
6日後,巣箱を開けると空になっていました。多分,前日の6月15日に巣立ちしたのではないかと思います。
2回目の巣作りは,1個目の卵を産んでから33日で全て巣立ちするという,随分あわただしい子育てでした。
標準的には産卵に7日~10日間,抱卵に13~14日間,巣立ちまでに18~20日間かかります。
足し合わせると,38日~44日かかる計算です。
産んだ卵の数が少なかったので卵が効率よく温められ,雛も豊富に餌を摂取でき,その分全体的に早く成長できたということでしょうか。
2024年5月9日
庭の巣箱でシジュウカラが3年ぶりに卵を産みました。巣箱の掃除が面倒で,前回の巣がそのままになっていました。今までの経験では,巣をそのままにしておくと次の鳥がなかなか入ってくれないのですが。
巣を見てみると,なんとなく汚く見えます。一から材料を運んだ巣は緑色の苔が敷き詰められ新築の雰囲気がするのに対して,再利用した巣は中古住宅の感がします。
何はともあれ10個の卵を産み,9羽の雛が無事に巣立ちました。以前,古い巣を再利用して生まれた雛が途中で全滅したことがあるので,心配していました。
・2024年4月2日
巣箱を開けると,産座ができていました。
・2024年4月7日
親鳥が座っていました。産卵中のようです。
・2024年4月15日
10個の卵があります。シジュウカラの一巣卵数は7~10個です。
・2024年4月21日
親鳥が抱卵していました。
・2024年4月24日
孵化していました。シジュウカラの標準的な抱卵日数は13~14日間。
・2024年5月2日
かなり大きくなって,羽根が生えそろっています。
・2024年5月4日
巣立ち間近な感じがします。
親鳥が巣の外で巣立ちを促しています。
・2024年5月7日
巣箱を開けると,空になっていました。
2022年8月26日
サルスベリの木の下に入ると,四方から小鳥の声が聞こえてきました。たくさんのシジュウカラが枝葉に姿を隠しながら動き回っています。
2022年2月9日
(24)シジュウカラの後ろにせまるヤマガラ。実をつついていたシジュウカラをヤマガラが追い払い,場所を奪いました。一緒に群れで行動しているようですが,ヤマガラの方が強いのでしょうか。
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[写真24]シジュウカラとヤマガラ
2021年11月3日
(8)カリンの木にメジロの群が飛び移ってきて,実をつついていました。上の方をつついてはすぐに別の実に移り,せわしく動き回っています。カリンの実は硬くて歯がたたないようです。(岡崎)
(9)メジロの群に混じって,シジュウカラもいました。(岡崎)
2021年3月16日~3月31日
2021年3月28日
(39)ベランダにある巣箱の中からカリカリと音がしている。シジュウカラ(あるいはヤマガラか)が巣作りしているようだ。蓋を開けてみると,親鳥はおらず,底に苔が敷かれていた。四隅から敷き詰めていくようだ。
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[写真39]巣箱
(41)窓から見える木立にシジュウカラが3羽やってきた。せわしなく動き回っている。(九条山)
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[写真41]シジュウカラ
2021年3月31日
(58)ベランダの巣箱をのぞいてみた。苔が敷き詰められ,動物の毛で作られた産座ができている。まだ卵は産み付けられていない。(九条山)
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[写真58]巣箱
2021年4月1日~15日
2021年4月1日
(6)ベランダの巣箱の状況。産座もでき,もうすぐ産卵がはじまりそうです。(九条山)
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[写真6]巣箱
2021年4月2日
(13)巣箱に,まだ卵はありません。(九条山)
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[写真13]巣箱
2021年4月3日
(19)巣箱に卵が1個産み付けられていました。これから毎日1個ずつ卵が増えてゆくはずです。(九条山)
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[写真19]巣箱
2021年4月4日
(22)~(23)巣箱の卵が2個に増えていました。シジュウカラとヤマガラの卵は大きさ,形,模様がよく似ています。これがどちらなのかわかりません。(九条山)
2021年4月5日
(29)巣箱の卵が3個に増えていました。(九条山)
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[写真29]巣箱
2021年4月6日
(33)産座の卵が白い毛で隠されていました。何個あるかわかりませんが,多分4個に増えているはずです。(九条山)
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[写真33]巣箱
2021年4月7日
(36)卵を隠している獣毛は意外に分厚くて,少しどけたくらいでは中の卵の数は確認できませんでした。多分5個に増えているはずです。(九条山)
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[写真36]巣箱
2021年4月8日
(42)巣箱の卵は見えませんが,6個に増えているはずです。(九条山)
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[写真42]巣箱
2021年4月9日
(44)巣箱の卵は見えませんが,計算からすると7個になっているはずです。シジュウカラの一巣卵数は7~10個。そろそろ抱卵を始めそうです。(九条山)
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[写真44]巣箱
2021年4月10日
(48)恐る恐る巣箱の蓋を開けましたが,まだ抱卵していませんでした。卵は8個になっているはずです。(九条山)
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[写真48]巣箱
2021年4月11日
(54)巣箱を開けるとシジュウカラが抱卵していました。じっと動きません。昨日朝の時点で卵は8個あったので,産卵してから抱卵を開始したのだとすれば卵は9個になっているはずです。
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[写真54]巣箱
2021年4月12日
(58)巣箱のシジュウカラが抱卵を始めてから2日目。シジュウカラの標準的な抱卵日数は13日~14日と言われています。孵化まではまだしばらくかかります。(九条山)
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[写真58]巣箱
2021年4月13日
(59)巣箱は抱卵3日目。(九条山)
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[写真59]巣箱
2021年4月14日
(64)巣箱は抱卵4日目。(九条山)
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[写真64]巣箱
2021年4月15日
(67)巣箱は抱卵5日目。(九条山)
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[写真67]巣箱
2021年4月16日~4月30日
2021年4月16日
(2)抱卵6日目。巣箱の蓋を開けると,親鳥が見上げていました。尾羽を広げて「シャー,シャー」と威嚇の声を出しています。早々に蓋をしめました。(九条山)
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[写真2]巣箱
2021年4月17日
(3)抱卵7日目。今日は親鳥は威嚇してきませんでした。(九条山)
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[写真3]巣箱
2021年4月18日(
(5)抱卵8日目。(九条山)
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[写真5]巣箱
2021年4月19日
(6)巣箱の蓋を開けると,珍しく親鳥がいませんでした。シジュウカラは♀が抱卵している間は♂が餌を給餌するそうですが,今日はどうしたのでしょうか。抱卵9日目。(九条山)
(7)卵の数は予想通り9個でした。(九条山)
2021年4月20日
(10)今日は親鳥がいました。抱卵10日目。孵化まではあと3~4日かかりそうです。(九条山)
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[写真10]巣箱
2021年4月21日
(16)抱卵11日目。(九条山)
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[写真16]巣箱
2021年4月22日
(19)今朝は親鳥がいませんでした。抱卵12日目。
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[写真19]巣箱
2021年4月23日
(20)抱卵13日目。シジュウカラの標準的な抱卵日数は13日~14日なので,そろそろ孵化しそうです。(九条山)
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[写真20]巣箱
2021年4月24日
(21)産座に座った親鳥の下に,かすかに雛の体が見えました。孵化したようです。孵化1日目。(九条山)
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[写真21]巣箱
2021年4月25日
(25)~(26)孵化2日目。今朝は親鳥がおらず,雛をはっきりと確認できました。9個の卵は全て無事に孵化できたようです。目の見えない雛は,親が来たと思って口を大きく開け餌をねだっています。口の中の黄色が親の給餌行動本能を刺激するとか。(九条山)
2021年4月26日
(29)孵化3日目。
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[写真29]シジュウカラ雛
2021年4月27日
(33)孵化4日目。1羽が,ぎゅうぎゅう詰めから押し出されて,巣の真ん中で大の字になっていました。(九条山)
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[写真33]シジュウカラ雛
2021年4月28日
(34)孵化5日目。雛は一斉に口を開いています。親鳥はどの雛に餌を与えるのか,どうやって決めているのでしょうか。(九条山)
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[写真34]シジュウカラ雛
2021年4月29日
(35)孵化6日目。今日は全員口を閉じています。丸裸だった体に毛が生えて全体が黒くなっています。手に風切羽らしい棘が生えています。(九条山)
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[写真35]シジュウカラ雛
2021年4月30日
(40)孵化7日目。(九条山)
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[写真40]シジュウカラ雛
2021年5月1日~5月15日
2021年5月1日
(1)シジュウカラの雛,孵化8日目。今までは巣箱の蓋を開けると,われ先に口を開けて餌をねだっていたのが,今日はみんな口を閉じて身を縮めています。(九条山)
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[写真1]シジュウカラ雛(孵化8日目)
2021年5月2日
(9)シジュウカラの雛,孵化9日目。(九条山)
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[写真9]シジュウカラ雛(孵化9日目)
2021年5月3日
(11)シジュウカラの雛,孵化10日目。
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[写真11]シジュウカラ雛(孵化10日目)
2021年5月4日
(13)シジュウカラの雛,孵化11日目。体が大きくなっても皆が産座の中に入るものだから,ぎゅうぎゅう詰めで穴が変形しています。(九条山)
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[写真13]シジュウカラ雛(孵化11日目)
2021年5月5日
(14)シジュウカラの雛,孵化12日目。写真を見ていて気付いたのですが,みんな眼をぱっちりと開けていますね。前の写真を見直してみると,孵化10日目から眼が開いています。(九条山)
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[写真14]シジュウカラ雛(孵化12日目)
2021年5月6日
(16)シジュウカラの雛,孵化13日目。昨日はみんな右向きなのに,今日はみんな左向き。(九条山)
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[写真16]シジュウカラ雛(孵化13日目)
2021年5月7日
(21)シジュウカラの雛,孵化14日目。
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[写真21]シジュウカラ雛(孵化14日目)
2021年5月8日
(28)シジュウカラの雛,孵化15日目。
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[写真28]シジュウカラ雛(孵化15日目)
2021年5月9日
(33)シジュウカラの雛,孵化16日目。産座から出ている雛がいます。巣立ちも近いようです。(九条山)
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[写真33]シジュウカラ雛(孵化16日目)
2021年5月10日
(35)朝,巣箱を覗くと空になっていました。昨日(孵化16日目)の間に,みんな巣立ったようです。(九条山)
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[写真35]巣立ち後の巣箱
2019年2月28日
(33)自宅まわりにジョウビタキ(♀)。(九条山)
(34)同じくシジュウカラ。(九条山)
2018年5月1日~5月31日
2018年5月5日
■巣箱にシジュウカラが出入りしていたので,中を覗いてみると,すでに巣が出来上がり,親鳥が座っていた。(九条山)
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[写真9]シジュウカラ
2018年5月6日
■シジュウカラの巣では,産卵どころか,もう雛が孵っていた。6羽いる。シジュウカラの一巣卵数は7~10個。6羽の雛というのは,随分少ない。(九条山)
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[写真10]シジュウカラ雛
2018年5月8日
■巣箱を開けると,シジュウカラの親鳥が座っていた。(九条山)
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[写真15]シジュウカラ
2018年5月9日
■巣箱の中には,今日も親鳥が座っていた。今までは,孵化後に,親鳥がこんなに座っていることはなかったのだが。
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[写真16]シジュウカラ
2018年5月10日
■巣箱のシジュウカラ。(九条山)
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[写真21]シジュウカラ
2018年5月11日
■シジュウカラの雛。羽根が生え始めている。目はまだ開いていない。(九条山)
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[写真22]シジュウカラの雛
2018年5月12日
■巣箱のシジュウカラ雛。(九条山)
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[写真28]シジュウカラ雛
2018年5月13日
■巣箱の中に,親鳥がいた。(九条山)
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[写真30]シジュウカラ雛
2018年5月14日
■巣箱のシジュウカラ雛。かなり羽根が生え,全体が黒く見える。(九条山)
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[写真32]シジュウカラ雛
2018年5月16日
■巣箱のシジュウカラ雛。(九条山)
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[写真39]シジュウカラ雛
2018年5月17日
■巣箱の中のシジュウカラ雛。(九条山)
■巣箱の近くにとまったシジュウカラの親鳥。虫をくわえている。胸の黒い模様が細いので♀。(九条山)
2018年5月18日
■シジュウカラの雛はだいぶ若鳥らしくなってきた。(九条山)
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[写真54]シジュウカラ雛
2018年5月19日
■シジュウカラの雛。産座からはみ出している雛もいる。(九条山)
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[写真57]シジュウカラ
2018年5月20日
■巣箱の中のシジュウカラ雛。巣立ちも近いか。(九条山)
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[写真59]シジュウカラ
2018年5月21日
■巣箱の近くにとまったシジュウカラの親鳥が盛んに鳴いている。巣箱の中の雛に巣立ちを促しているようだ。親鳥は餌をくわえたまま,くちばしを動かさずに,声を出している。(九条山)
2018年5月22日
■シジュウカラの雛。浮足立っている様子。巣立ちは近いか。(九条山)
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[写真64]シジュウカラ
2018年5月23日
■朝,巣箱の蓋を開けると空だった。シジュウカラは昨日,巣立ったようだ。
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[写真66]空になった巣箱
2017年4月20日~4月30日
2017年4月23日
・3月下旬からコケなどをくわえて,巣箱に出入りしていたシジュウカラ。巣箱を開けると,親鳥が座っていてびっくりした。産卵を始めたか。(9:35)
・巣箱近くの電線にとまって,あたりをうかがうシジュウカラ。胸の模様が細いので♀。(13:23)
2017年4月30日
・巣箱を開けると,親鳥はおらず,卵が9個あった。
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[写真22]シジュウカラの卵
2017年5月1日~5月14日
2017年5月9日
・久しぶりに巣箱を開けると,シジュウカラの雛がいた。孵化したばかりで,毛がなく,眼もあいていない。(九条山)
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[写真15]シジュウカラの雛
2017年5月11日
・巣箱の蓋を開けると,雛が一斉に口を開けた。(九条山)
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[写真17]シジュウカラ雛
2017年5月14日
・シジュウカラの雛。羽根が生え始めて,体が黒く見える。(九条山)
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[写真20]
2017年5月15日~31日
2017年5月15日
・シジュウカラの雛は順調に育っている。密集しているので,何羽いるのかはっきりとわからない。(九条山)
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[写真3]シジュウカラ雛
2017年5月16日
・シジュウカラの雛。体を覆う羽根が,ふっくらとしてきた。(九条山)
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[写真5]シジュウカラ雛
2017年5月17日
・シジュウカラの雛。窮屈そう。(九条山)
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[写真8]シジュウカラ雛
2017年5月18日
・シジュウカラの雛。密集しすぎていて,1羽が押し出されそうになっている。(九条山)
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[写真11]シジュウカラ雛
2017年5月19日
・巣箱近くの電線にとまって,様子をうかがうシジュウカラの親鳥(♀)。餌をくわえている。(九条山)
・巣箱の中のシジュウカラの雛。1羽が産座の外に出ている。巣立ち間近か。雛の数を数えると,全部で9羽いる。産み付けられた卵は,全部無事に孵化していたようだ。(九条山)
2017年5月20日
・シジュウカラの雛は,まだ9羽いる。1羽も巣立ちしていない。(九条山)
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[写真14]シジュウカラ雛
2017年5月21日
・シジュウカラの雛は,まだ巣箱の中にいる。(7:07)(九条山)
・親鳥は巣箱の外から巣立ちを促している。餌をくわえていても,鳴き声が出ている。(10:52)(九条山)
・巣箱から頭を出した,雛。(11:12)(九条山)
・巣立って,近くの電線にとまった雛。(11:13)(九条山)
2017年5月22日
・すべての雛が巣立ち,空になった巣箱。(九条山)
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[写真19]巣箱
2015年5月19日
孵化しなかった卵の行方
今朝,巣箱をのぞいたら,雛が一羽もいませんでした。[写真1]
みんな無事に巣立っていったようです。
昨日,もうすぐ巣立ちしそうだと書いたばかりで,こんなに急にいなくなるとは思っていませんでした。
空になった巣を見ていると,産座の底に何かが埋まっています。
ピンセットでほじくってみると,出てきたのは,なんと卵でした。
掘り進むと,次々に出てきます。
結局4個が埋まっていました。[写真2]
産卵したのは9個。
孵った雛は4羽(うち1羽は死亡)。
孵化しなかった残りの5個の卵はどうなったのか気になっていました。
狭い巣の中で雛を育てるのに,邪魔な卵をどうするか。
外に運び出すには,大きすぎます。
ひょっとしたら,親鳥が食べたのかなと思っていましたが,そんな事はしなかったのですね。
床下に埋めるという,予想外の解決方法でした。
(残りの1個はどうなったのでしょう)
[写真3]出てきた卵。
卵は割れていませんでした。
[写真4]産座の中に残っていた虫の残骸。
ガの蛹のようです。
[写真5]雛の糞。
通常は親鳥が外へ運び出します。
巣立ち直前に排せつしたものと思われます。
[写真6]巣材にされた赤い毛糸。
巣の中にある赤い色が何なのか,ずっと気になっていました。
取り出してみると,やはり人工物でした。
落ちていた衣類から失敬したのでしょうか。
2015年4月18日
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[写真1]2015/4/18
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[写真2]2015/4/17
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[写真3]2015/4/15
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[写真4]2015/4/15
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[写真5]2015/4/14
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[写真6]2015/4/12
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[写真7]2015/4/8
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[写真8]2015/4/7
巣箱にシジュウカラが産卵し,抱卵を始めました。
今回の母鳥は几帳面な性格のようで,毎日の産卵後に卵をきれいに覆い隠していたので,産卵していることに何日間も気づきませんでした。
気づいた時には既に7個も卵がありました。
産卵していることに気づいたのは4月15日の朝で,巣材に埋もれるように微かに見える卵を発見。[写真4]
巣材の獣毛をどけてみると,7個の卵がありました。[写真3]
2日後の夕方に巣箱を覗いてみると,母鳥が座っていました。。[写真2]
いつもは,こういう時には母鳥は尾羽を広げて威嚇するような行動をとるのですが,この母鳥は体を巣の中に埋もれさせ頭部を羽毛で覆って,自身をカムフラージュするような体勢をとっていました。
今朝覗いてみると母鳥は留守で,きれいな円形をした産座に9個の卵が並んでいました。
鳥が1回の繁殖で産む卵の数を「一巣卵数」といいます。
この数は鳥の種類によって決まっています。
親鳥が育てることのできる最大の数として,長い進化の過程を経て定着したものです。
シジュウカラの一巣卵数は7~10個です。
今回の産卵数は9個で決定のようです。
今までにこの巣箱で産卵したシジュウカラの産卵数は次の通りです。
2014年 ……8個(→2014/5/4)
2010年(1回目)……9個(→2010/4/6)
2010年(2回目)……8個(→2010/5/19)
2008年 ……9個(→2008/6/3)
ちなみに,この巣箱で産卵したヤマガラの産卵数は次の通りです。(ヤマガラの一巣卵数は5~8個)
2012年(1回目)……6個(→2014/4/18)
2012年(2回目)……6個(→2013/5/23)
昨日抱卵を開始したのだとしたら,12~13日後の4月28日か29日には孵化しそうです。
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・雛(1)→2015年5月7日
・雛(2)→2015年5月18日
・孵化しなかった卵の行方→2015年5月19日
2015年5月7日
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[写真1]2015/4/28
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[写真2]2015/4/29
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[写真3]2015/5/1
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[写真4]2015/5/2
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[写真5]2015/5/3
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[写真6]2015/5/4
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[写真7]2015/5/5
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[写真8]2015/5/5
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[写真9]2015/5/6
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[写真10]2015/5/7
4月17日に抱卵を開始したシジュウカラの卵(→2015年4月18日)は,結局9個のうち4個しか孵化しませんでした。
母鳥は今日も産座に座り,卵を温め続けていましたが。[写真10]
残りの卵は孵化しそうにありません。
今日で抱卵日数はすでに21日間になります。
シジュウカラの標準的な抱卵日数は13~14日間。
あまりにも時間がかかり過ぎていますね。
孵化は無理だろうと思います。
さらに残念なことに,誕生した4羽の雛のうち,1羽は4日後に息絶えました。
5月5日に巣箱を覗くと,死んだ雛が産座の外に横たわっていました。
前日まで元気に口を開いていたのに,どうしたのでしょうか。
シジュウカラは毎日,雛の糞を口にくわえて外に運び出すほど,巣内の清潔には気をつけています。
死んだ雛は,たぶん親鳥が産座から外へ運び出したのでしょう。
さすがに大きくて,巣箱の外には運び出せなかったようです。
これから,兄弟たちが大きくなってゆく脇で,日に日に干からびてゆくのかと思うと悲しいですね。
残った3羽の雛が無事に育つことを祈るばかりです。
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・産卵→2015年4月18日
・雛(2)→2015年5月18日
・孵化しなかった卵の行方→2015年5月19日
2015年5月18日
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[写真1]2015/5/8
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[写真2]2015/5/9
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[写真3]2015/5/10
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[写真4]2015/5/11
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[写真5]2015/5/12
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[写真6]2015/5/13
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[写真7]2015/5/14
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[写真8]2015/5/15
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[写真9]2015/5/16
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[写真10]2015/5/17
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[写真11]2015/5/18
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[写真12]2015/5/18
生き残ったシジュウカラの3羽の雛は,順調に育っています。
巣箱の隅にあった雛の死骸は,いつの間にかなくなっていました。
親鳥が巣箱の外に運び出したようです。
産座のなかに残っていた5個の卵もなくなっています。
どうやって運び出したのでしょう。
ひょっとしたら,食べたのでしょうか。
孵化後の卵殻は親鳥が食べてしまうので,孵化しなかった卵を親鳥が食べることも,考えられない事ではない気がします。
孵化してから,かなり日数が経ちました。
少なくとも5月1日には雛の姿があったので,今日で18日間経っています。
そろそろ巣立ちしそうなのですが。
==============================
・産卵→2015年4月18日
・雛(1)→2015年5月7日
・孵化しなかった卵の行方→2015年5月19日
2015年2月9日
ベランダの巣箱の掃除をしました。
昨春のシジュウカラの巣が残ったままになっていて,気になっていたのです。(→2014/5/28)
すこし寒くなってから片付けようと思ったまま,いつの間にか立春も過ぎ,今の時期になってしまいました。
シジュウカラは,古い巣が残っている巣箱には,新しい巣を作らないようです。
以前に,親切心で古巣を残したままにしておいたら,10数年間,巣を作りませんでした。(→2008/6/3)
でも大阪市立自然史博物館の鳥の巣を解説したページには,シジュウカラは古巣をよく利用すると書いてありました。
古巣の利用
巣をつくるコストを減らす方法の一つは、古巣利用です。泥で巣をつくるツバメ類やヒメアマツバメのように巣づくりにコストのかかる種、シジュウカラなど自分で巣穴を掘れない二次樹洞営巣種などでは、よく古巣が利用されます。こういった種では、使っている巣を乗っ取るという行動まで見られます。粗雑な巣しかつくらないのに、キジバトやサギ類もよく古巣を利用します。しかし、多くのスズメ目の鳥類は、たとえ複雑で手間のかかる巣をつくっても古巣を利用しません。
古巣利用には巣づくりのコストを減らすという利点がある一方で、寄生虫の存在、過去に捕食者に襲われた巣は再び襲われる可能性が高いといったコストがあります。多くの鳥が古巣を利用しないのは、こうしたコストが関係しているのでしょう。
5年前に,シジュウカラが2回続けて巣作りしたことがあります。(→2010/5/19)
前のつがいの雛が巣立ちしてからすぐに,次のつがいがコケや毛を運び入れはじめ,4日後には産卵を開始しました。
コケを積み上げた土台の部分は再利用して,産座の部分だけを新調したようです。
シジュウカラも古巣を再利用することがあるのかと驚きましたが,しかし,その後生まれたヒナは,孵化後1週間で8羽全部が死んでしまいました。(→2010/6/20)
古巣の利用には色々なリスクがあるようです。
2014年5月4日
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[写真1]2014/5/1(抱卵中)
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[写真2]2014/4/30
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[写真3]2014/4/29
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[写真4]2014/4/28
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[写真5]2014/4/27
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[写真6]2014/4/25
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[写真7]2014/4/29
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[写真8]2014/4/23
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[写真9]2014/3/23
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[写真10]2014/4/19
ベランダスの巣箱にシジュウカラが産卵し,抱卵を始めました。
この巣箱には,3月下旬にヤマガラが苔を運び入れていたのですが,どういう訳か途中で巣作りをやめてしまい,巣箱の底に苔が少し敷かれた状態のままになっていました。[写真9]
4月17日頃に巣箱の下に苔が落ちているの気づき,巣作りが再開されたことに気付きました。
今回は,シジュウカラが巣作りしているようです。[写真10]
4月25日,1個の卵を確認。[写真6]
4月27日,4個の卵を確認。[写真5](1日に1個の卵産むとして,日数と卵の数が合わないのですが,4月25日には私が確認した後に産卵したようです。)
4月28日,5個の卵を確認。[写真4]
4月29日,6個の卵を確認。[写真3]
4月30日,7個の卵を確認。[写真2]
5月1日,卵を確認しようと巣箱の蓋をあけると,親鳥がすわっていたのでびっくりしました。[写真1]
多分8個目の卵を産んでから,抱卵を始めたのだと思います。
今回のシジュウカラは,産卵した後に卵を隠すカムフラージュが完璧でした。
[写真7]は,4月29日の巣の様子。
獣毛のようなもので,卵が完全に覆い隠されています。(覆いを取って撮った写真が[写真3])
今まで見てきたシジュウカラも卵をある程度隠しているのですが,今回のものほどきれいに隠していませんでした。
シジュウカラの抱卵日数は12~13日位なので,5月12日か13日には孵化しそうです。
2014年5月28日
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[写真1]2014/5/14 8:34
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[写真2]2014/5/14 13:11
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[写真3]2014/5/15 7:28
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[写真4]2014/5/16 8:19
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[写真5]2014/5/17 7:29
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[写真6]2014/5/18 7:29
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[写真7]2014/5/19 8:02
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[写真8]2014/5/20 8:05
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[写真9]2014/5/21 7:19
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[写真10]2014/5/22 7:30
シジュウカラの抱卵日数は約13~14日間なので,そろそろ雛がかえっている頃かと,巣箱をのぞいてみたら,やはり雛が誕生していました。
急に巣箱の天井が開いてびっくりしたのでしょう,親鳥はシャーという威嚇音を出しながら,羽を広げて巣を覆い隠そうとしていました。[写真1]
羽の隙間から赤い色をした雛が見えます。
親鳥がいない時間を見計らって巣箱をのぞくと,巣には雛が7匹,まだ孵化していない卵が2個ありました。[写真2]
翌日,巣箱をのぞいてみると,今日も親鳥が座っています。[写真3]
まだ,卵は孵っていないのでしょうか。
その翌日も,次の日も親鳥がいます。[写真4][写真5]
残っていた卵はちゃんと孵化したのか心配になったのですが,4日後に見ると卵はなくなっていました。[写真6]
無事に孵化したものと思います。
続きは,次回に。
→シジュウカラの雛(2)
2014年5月30日
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[写真1]2014/5/23 7:29
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[写真2]2014/5/24 7:29
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[写真3]2014/5/25 8:08
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[写真4]2014/5/5/26 7:30
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[写真5]2014/5/27 8:07
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[写真6]2014/5/28 7:30
シジュウカラの雛(1)からの続きです。
孵化から10日目,全身が羽毛におおわれ小鳥らしくなってきました。[写真1]
巣箱の蓋をあけても,口をあけて餌をねだることもなくなりました。
逆にみんな頭を下げて,産座の中に身を隠そうとしています。
日に日に羽毛が生えそろって大きくなり,シジュウカラらしくなってゆきます。
産座のなかはギュウギュウ詰で,15日目になるとはみ出しているものもいます。[写真6]
もう巣立ちも近いようです。
続きは次回。
→シジュウカラの雛(3)
2014年5月31日
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[写真1]2014/5/29 8:03
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[写真2]2014/5/30 8:03
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[写真3]2014/5/30 8:04
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[写真4]2014/5/30 8:05
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[写真5]2014/5/30 9:39
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[写真6]2014/5/31 6:33
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[写真7]2014/5/31 8:08
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[写真8]
5月30日朝に巣箱をのぞくと,産座から出ている雛もいて,今にも巣立ちしそうな気配です。
もう遠慮はいらないだろうとすこし長めにながめていると,突然一羽が飛び上がって,開いている蓋から飛び出してゆきました。
すぐに近くに降りて,じっとしています。[写真3]
初めて見た,外の世界に興味しんしんという表情をしています。
逆立った頭の毛が,いかにも雛っぽい感じがしますね。
近くの屋根には,身守る親鳥の姿が。[写真4]
と思っていたのですが,写真を見ると,これも雛ですね。
すでに一羽が巣立っていたようです。
巣立ち直前の様子です。
親鳥がやってきましたが,餌をくわえていません。[写真5]
巣立ちを促しているようです。
翌朝見ると,まだ3羽残っていました。[写真6]
それから1時間半後に見ると,巣は空になっていました。[写真7]
巣立ちには,いつもながらさみしいものがあります。
巣には,孵化しなかった卵が1個残っていました。
無精卵だったようです。
いくつか残っている白いものは,雛がした糞だと思います。[写真8]
2010年6月20日
[写真1]2010年5月31日
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[写真2]2010年6月4日
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[写真3]2010年6月5日
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[写真4]2010年6月6日
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[写真5]2010年6月14日
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[写真6]2010年5月5日
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前日に親鳥が餌を運び始めていたので,翌朝(5月31日)巣箱をのぞくと,シジュウカラのヒナが黄色い口をあけて元気に鳴いていました。[写真1]
この巣箱では今季2回目の孵化です。
[写真2]は孵化後6日目の6月4日の様子です。
親鳥が頻繁に餌を運び,ヒナは順調に育っています。
まだ眼は開いていませんが,羽根が生え始めています。
巣箱の蓋をあけると,親鳥が来たと思い,黄色い口を精一杯大きく開きます。
この黄色いくちばしの色が,親鳥の給餌行動を引き起こす信号刺激となっているそうです。
7日目の6月5日の朝に巣箱をのぞくと,ヒナが死んだふりをしています。[写真3]
ヒナは孵化後4,5日もすると,無条件にくちばしを開くようなことはしなくなり,巣箱の蓋をあけると身を隠すように体を縮こまらせるようになります。(→2008年6月3日)
同じようにこれも身を隠す行動のひとつかなと思ったのです。
蓋があいたとたん,全羽一斉に死んだふりをしたと思ったのです。
青天の日で,明るい朝日が差し込んでいて,死の影などどこにもありませんでした。
しかし翌日見ると,擬死ではなく,本当に全羽死んでいました。[写真4]
写真を見比べると,前日とは体の位置がすこし異なります。
昨日はあれからすこし動いたようです。
親鳥が巣箱のそばで盛んに鳴いています。
時々,まだ餌を運んでいるようです。
ヒナが死んで2日後には,親鳥も寄り付かなくなりました。
[写真5]は9日後の6月14日の様子。
奇跡的に生き返っていたということはありません。
どうして前日まで元気だったヒナたちが,急に全羽死んでしまったのでしょうか。
親鳥の育児放棄ではないので,やはり病気でしょうか。
気になるのは,今回の巣作りの直前に同じ巣箱で別のつがいが子育てをしたことです。
9個の卵を産み,巣立ったヒナは8羽でした。(→2010年5月7日
1羽は孵化はしたものの,ヒナの段階で死んでいます。
他のヒナたちが巣立ちしたあと,巣のなかに死骸らしきものが残っていました。[写真6]
巣箱を掃除する間もなく,その上に別のつがいが巣作りを始めてしまいました。
これがいけなかったのでしょうか。
前のヒナの死因となった病原菌が残っていて,孵化したヒナに感染,7日後に一斉に発症,全羽を死に至らしめた,というのが素人考えです。
巣箱はシーズンが終わったらきれいに掃除して消毒しなければならない,とどこかに書いてありましたが,こういうことがあるからなのですね。
ヘビなどの外敵も怖いですが,目にみえない病原菌というのも怖いです。
合掌。
2010年5月19日
[写真1]2010/5/17
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[写真2]左:2010/5/8 0個
右:2010/5/10 2個 »»拡大
[写真3]左:2010/5/11 3個
右:2010/5/12 4個
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[写真4]左:2010/5/13 5個
右:2010/5/14 6個 »»拡大
[写真5]左:2010/5/15 7個
右:2010/5/16 8個 »»拡大
ベランダの巣箱に再びシジュウカラが産卵しました。
別のつがいがヒナを育て,5月5日に巣立ちしたばかりです。
残っていた巣の上にコケや毛を運びいれ,5月9日に最初の1個を産卵。
その後毎日1個ずつ産みたしてゆき,合計8個の卵を産みました。[写真2]~[写真6]
5月17日に抱卵を開始したようです。[写真1]
抱卵している親鳥のおなかは,卵に体温を伝えやすいように,羽が抜けて皮膚が露出しているとか。
『日本の野鳥 巣と卵図鑑』(1995年)に,次のように書いてありました。
抱卵が始まると雌の腹の羽が抜けて皮膚が裸出する。するとこの部分に血管が特に発達して,少しブヨブヨでシワシワな状態となる。これを抱卵斑と呼び,抱卵斑を直接卵に触れさせることにより,親鳥の熱を卵に伝えやすくする。
2010年4月6日
[写真1]抱卵中のシジュウカラ
2010年4月6日 »»拡大
[写真2シジュウカラの卵
2010年4月5日 »»拡大
[写真3]シジュウカラの卵
2010年4月5日 »»拡大
[写真4]シジュウカラの卵
2010年3月30日 »»拡大
写真5]途中で放棄された巣
2009年6月2日 »»拡大
[写真6]シジュウカラの卵
2010年4月5日 »»拡大
2週間ほど前から,ベランダにかけた巣箱に,シジュウカラが巣作りをしています。
今朝,巣箱の蓋をあけると,親鳥が抱卵していました。
びっくりしたように見上げ,目と目が合ってしまいました。
こちらも,親鳥がいるとは思っていなかったのでびっくり。
尾羽を広げ,シャーをいう音を発して威嚇しています。
すぐに蓋を閉め,カメラを準備してもう一度蓋をあけ,急いで1枚だけ写真を撮りました。[写真1]
これから当分,雛がかえるまでは巣箱の蓋をあけることはできません。
[写真4]は,3月30日の巣の様子。
卵が4個あります。
[写真2][写真3]は,昨日(4月5日)の様子。
卵は9個に増えています。
シジュウカラは一度に卵を産まず,1日に1個ずつ産んでゆきます。
交尾は産卵の度にしているのだと思います。
1日に1個ずつ産卵するのはシジュウカラだけでなく,小鳥は普通1日1卵ずつ産むようです。
世界文化社『日本の野鳥 巣と卵図鑑』(1999年)には,次のように書いてありました。
鳥の産卵は,巣作りを終えたあとすぐに始まる。小鳥では普通1日1卵ずつ,朝に産む。タカやカモメのような大形の鳥は,卵は1日おきとか数日おきに産む。鳥は種によってほぼ一定の数の卵を産み終えると,抱卵をはじめる。この1回の繁殖で産む卵の数を,”一巣卵数”という。アホウドリやオオミズナギドリの一巣卵数は1卵と決まっており,その卵が壊れてしまっても産み直したりせず,その年は繁殖をしない。キジバトを含むハト類は,-巣卵数が2卵のものが多いが,カラスバトでは1卵である。
多くの種類では,一巣卵数はある幅の中で一定しており,本書では「卵は4~6個産み」と示してある。-巣卵数は,その親鳥が育てあげることのできる最大数の卵となるよう,長い時間をかけて進化してきた結果である。一巣卵数が`鳥の産卵能力の限界を示しているわけではない。鳥は外敵によって卵が食べられてしまった場合、すぐ産み直す種類も多い。
シジュウカラの一巣卵数は7~10個です。
1個取り出し,大きさを測ってみました。[写真6]
たて17mm×よこ14mm。
この卵からもう少ししたら雛が生まれるかとおもうと,命の重さのようなものを感じます。
(ネットで卵について調べていると面白い記事がありました。スーパーで売っているウズラの卵には有精卵が混じっていて,温めると雛がかえることがあるというものです。
実際に試した実験結果のページ→スーパーのうずら卵から,ひな鳥ピヨピヨ!)
シジュウカラは巣箱の中に,前につかった巣が残っていると新しい巣をつくりません。
この巣箱には,前年巣を作りかけて途中で放棄した残骸が残っていました。[写真5]
雛を育てていない作りかけの巣ならば,再利用するようです。
・シジュウカラの巣について→2008年6月17日
・シジュウカラ日記(1)→2008年6月3日
・シジュウカラ日記(2)→2008年6月14日
・シジュウカラのつがいについて→2008年6月8日
2010年5月4日
[写真1]2010年4月20日
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[写真2]2010年4月20日
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[写真3]2010年4月25日
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[写真4]2010年4月27日
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[写真5]2010年4月27日
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[写真6]2010年4月28日
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ベランダの巣箱に巣作りしていたシジュウカラの雛がかえりました。
3月末から4月5日にかけて9個の卵を産み付け,4月6日から抱卵を開始。
(→「シジュウカラの卵」2010年4月6日)
卵が産み付けられた日は異なりますが,全ての卵を産み終えてから抱卵を開始しているので,孵化する時期は同じになります。
卵の中でのヒナの発育は,親鳥から与えられた熱の総量に比例するそうです。
『日本の野鳥 巣と卵図鑑』(1995年)には次のように書いてありました。
抱卵日数は種類によってほぼ一定している。卵の中でのヒナの発育は,親鳥から与えられた熱の総量に比例するので,抱卵期間中に寒い日が続き,親鳥が餌を探す時間が長くなり,巣をあける時間が長いと、孵化までの日数が多くなる。本書で「約14~16日間抱卵する」と幅をもたせて示しているのはこのためだ。また,親鳥がすべての卵を産み終える前に抱卵を始める種類もある。そのような巣では,後から産まれた卵は孵化が遅れ,巣の中には先に孵った大きいヒナと小さなヒナがみられることになる。サギの巣で見られる大小のヒナは,餌の少ない時には小さなヒナが餓死して,大きいヒナだけが生き残り,ヒナの全滅を避けるための適応だと考えられている。
シジュウカラの抱卵日数は約13~14日間なので,4月18日くらいに雛がかえっているはずですが,巣箱の中を確認することができなかったのではっきり分りません。
4月18日に親鳥が餌を運んぶ姿は見ています。
[写真1]は4月20日の巣箱の中の様子です。
親鳥がいない時を見計らって撮影しました。
シジュウカラの生まれたばかりのヒナは丸裸です。
このように丸裸で生まれてくるヒナを晩成性のヒナといいます。
晩成性のヒナは目も開いておらず,歩くことも餌をついばむこともできません。
一方,ひよこのように卵からかえってすぐに歩きはじめ餌をついばむことができるヒナを早成性のヒナといいます。
前書には次のように書いてありました。
生まれてくるヒナには2つのタイプがある。一つはカモ,チドリ,キジ類などのヒナで,ヒナは目が開き,綿羽で全身がおおわれ,歩くことができる。これを早成性のヒナと呼ぶ。一方,孵化したばかりのヒナが,丸はだかで,目も開いておらず,歩くこともできないものを,晩成性のヒナと呼ぶ。
早成性のヒナをもつ鳥は,地上に巣をつくる種に多く,地上には外敵が多いので,ヒナがすぐに歩いて移動できることは,生存確率が高くなる優れた適応といえる。早成性の鳥は,大きなヒナの方が運動力も大きいので,同じ位の大きさの晩成性の鳥の卵よりもずっと大きな卵を産む。そのため抱卵日数もいく分か長くなる。早成性のヒナには親鳥から給餌を受けるものと,親鳥に教えられて自分で餌をついばむものとがあるが,飛べるようになるまでは日数がかかる。晩成性のヒナは,親鳥からの給餌を受け,羽もはえ揃って飛べるようになるまで巣に留るが,早成性のヒナよりも早く飛べるようになる。
シジュウカラのヒナ(2)へ続く
2010年5月7日
[写真1]2010年4月30日
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[写真2]2010年5月2日
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[写真3]2010年5月3日
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[写真4]2010年5月4日朝
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[写真5]2010年5月4日夕方
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[写真6]2010年5月5日
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シジュウカラのヒナ(1)からの続き。
シジュウカラは孵化後,約18~20日で巣立ちします。
[写真5]は5月4日夕方の様子です。
巣立ち直前といった感じです。
早く外に出たくてしょうがない様子のヒナもいれば,行儀よくまだ産座のなかに体をうずめているヒナもいて,面白いですね。
結局,翌5月5日のお昼頃に巣立ちしました。
4月18日に孵化したとして,18日目になります。
[写真5]のヒナの数を数えてみると,8羽です。
卵は9個あったはずなのに,あと1羽はどうしたのでしょうか。
どうやらあと1羽は孵化はしたものの,育たなかったようです。
[写真6]の右隅に写っている白いものは,ヒナの死骸ではないでしょうか。
鳥はなぜ巣を作って卵を産むかについて,『日本の野鳥 巣と卵図鑑』(1995年)に興味深い説が載っていました。
空を飛ぶために極度に特殊化した鳥の体は,哺乳動物のように腹の中に長い間,重い子供を持っているわけにはいかない。そのために鳥は恒温動物であるにもかかわらず,は虫類のような卵生のままを維持している。そして鳥の卵はその親との重量比を見ると,他の動物とは比べものにならないほど大きな卵を産む。卵が大きれば大きいだけ,生まれたヒナは早く育つことができ,早く飛ぶようになれるからである。恒温動物である鳥の卵は,ある温度以上になって初めて発生が始まる。このために鳥は,孵化するまでの長い期間,安全な場所で卵を温め続けなければならない。その場所が鳥の巣である。
もしも人間に翼があったとしたら,卵を産んでいるのでしょうか。
2008年6月17日
シジュウカラの巣
[写真1]巣箱から取り出した巣
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[写真2]巣立ちしたあとの巣箱のなか
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[写真3]取り出した巣を横から見たところ
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[写真4]産座の犬の毛
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[写真5]巣材のコケ
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[写真6]生まれたばかりのヒナ
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巣立ちしたシジュウカラの巣箱を掃除しました。
使用済みの巣箱は,巣をそのままにしておくと,次の巣がつくられません。
前回はそれを知らなかったので,10年以上の間利用されませんでした。
(でも,自然の樹洞に巣を作る場合はどうなのでしょう? 一度巣をかけられた樹洞は再利用されないのでしょうか。)
取り出した巣は,巣箱の形そのままの四角い形をしています。[写真1]
厚さ8cm~6cmにコケを積み上げ,上に白い犬の毛が乗せてあります。
シジュウカラの巣の特徴について,柿澤亮三・小海途銀次郎著「日本の鳥 巣と卵図鑑」(1999年)には次のように書いてありました。
巣の特徴:樹洞などに穴全体を埋めるようにして蘚苔類を積み上げ,その上部を覆うように産座の巣材をのせる。産座には獣毛,糸状に裂いたスギの樹皮,綿,毛糸,蘚類のさく柄などを多量にのせ一部をくぼませて産座とする。
大きさ:外径約15×12cm,厚さ約8cm,内径(産座)約4×4cm,深さ約4cm。
シジュウカラの属するスズメ目の鳥の巣は,外装と内装の二重構造になっています。
外装は巣の土台となるもので木の枝や草などで頑丈につくられます。
内装は保温性の高い柔らかい素材で作られています。
スズメ目の鳥の巣が二重構造になっている理由について,柴田佳秀著「鳥の雑学がよーくわかる本」(2006年)には,次のように書いてありました。
スズメ目の鳥が外装だけでなく内装もつくる理由は,ヒナの生まれ方にあるようです。スズメ目のヒナは,羽毛がなく赤裸で生まれます。そのため体温が奪われやすいので,保温性の高い内装が必要なのでしょう。ですから,内装は,羽毛や獣毛,コケ,枯れ草,樹皮などが使われ,寒くないようにできています。
[写真6]は,生まれたばかりのヒナです。
確かに赤裸で,温かそうな毛に覆われた巣に体を沈めています。
身を寄せ合っているのも,お互いの体を温めるためでしょうか。
2008年6月8日
シジュウカラのつがい
写真1]シジュウカラ
左:オス 右:メス »»拡大
シジュウカラのつがい。
餌をくわえて来ても巣箱へ直接入らず,一旦近くの電線にとまって辺りをうかがいます。
シジュウカラは胸にネクタイのような黒い模様がありますが,雌の方が雄よりも模様の幅が狭く,雄雌を見分ける際のポイントとなっています。
[写真1]左が雄,右が雌。
保育社「原色日本鳥類図鑑」(1989年)には,シジュウカラについて次のように書いてありました。
形態 頭と喉漆黒で頬の白いのが目立つ活発な鳥。嘴峰9~11mm,翼長65~70mm,尾長56~66mm,?蹠17~22mm,頭上黒,背は暗緑色,腰以下灰青色。頬は白い。下面は腮,喉以下は黒いがそれ以下は白く,腹の中央には幅広い黒帯が縦走している。♀はこの黒帯の幅が少しせまい。
生態 平地から低山地にかけ各地にきわめて普通に繁殖す。秋,冬には小群をなして市街地にも漂行する。挙動活発でピーツッ,ジュク,ジュクとなく。
シジュウカラの名前の由来について,柏書房「図説 鳥名の由来辞典」(2005年)には次のように書いてありました。
平安時代から”しじうからめ”の名,室町時代から”しじうから”の名で知られている。”しじうから”の語源に関し,柳田国男は,”から”は小鳥の総称,「しじう」は鳴声としている(「野鳥雑記」)。”しじうからめ”の「め」は鳥を表す接尾語と思われる。シジュウカラの鳴声に関し,蒲谷鶴彦は,囀りはツツピーッツピーだが,地鳴きがチ・チジュクジュクなので,地鳴きを「シジュウ」と聞き做したのであろうと述べている(野鳥46)。
2008年6月3日
[写真1]2008年5月7日
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[写真2]2008年5月8日
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[写真3]2008年5月11日
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[写真4]2008年5月27日
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[写真5]2008年5月28日
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[写真6]2008年5月30日
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[写真7]2008年6月1日
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[写真8]2008年6月3日
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1月ほど前からベランダにかけた巣箱で,シジュウカラが子育てをしています。
はじめてこの巣箱にシジュウカラが巣を作ったのは10年ほど前になります。
それから巣箱は利用されることなく月日がたち,今回がようやく2回目の巣作りです。
なぜ10年もの間,この巣箱が利用されなかったのでしょうか。
今回調べて分かったのですが,巣箱の中の巣をそのままにしておいたのがよくなかったようです。
親鳥の巣作りの手間を省いてやろうという親切心からそのままにしておいたのですが,巣箱の中の巣は,利用されたあとはきれい片づけなければならないそうです。
巣をそのままにしていたら今も巣作りされることはなかったのですが,たまたま2年前の夏休みに,子供たちが巣箱から巣を取り出しました。
それが今回の巣作りに結びついたのだと思います。
●今までの経過は次のとおりです。
・5月初旬に,苔をくわえて巣箱に出入りするシジュウカラを目撃。
・5月7日に巣箱の蓋をあけて中を確認すると,親鳥の姿はなく,巣には卵が2個あります。[写真1]
・翌日,卵が1個増えています。親鳥の姿はありません。[写真2]
・5月11日には,卵は5個に増えています。[写真3]
卵は一度には産まないのですね。親鳥の姿はありません。卵を温めなくてよいのでしょうか。
・数日後,巣箱の蓋をあけると,親鳥がいてびっくり。すぐ蓋を閉めました。
シャーという音を出して威嚇しています。(鳴き声ではなく,広げた羽が巣箱の壁をこすった音かもしれません。)
これ以降,巣箱の蓋を開けるのは控えました。
親鳥が出入りする姿も見かけません。
・5月27日,親鳥が餌をくわえて頻繁に出入りするようになりました。
巣箱の蓋を開けてみると,生まれたばかりの雛がいます。[写真4](写真で確認してみると雛が8頭。かえっていない卵が1個。)
3頭は黄色い口を開けて餌をねだりますが,他の雛は動きません。
シジュウカラの抱卵日数は13日前後だそうです。最初の卵を産んでからは20日ほど経っていますが,抱卵しだしてからはそのくらいの日数だと思います。
・5月28日,昨日動かなかった雛も,元気に口をあけています。[写真5]
・5月30日,体が黒っぽく感じます。[写真6]
羽根が生え出したようです。
・6月1日,巣箱の蓋を開けても,雛たちは口を開けず,身動きひとつしません。
体は大きくなっているのですが,元気がないように見え,親鳥の姿もあまり見かけません。
・6月2日,一日中雨で,親鳥の姿を見ません。雛が心配です。
・6月3日,朝から親鳥が頻繁に餌を運んでいます。
親鳥が去ったあと,巣箱からはまだ雛の鳴き声がにぎやかに聞こえでいます。
ところが,巣箱の蓋をあけて中をのぞくと,雛たちはぴたっと動きをとめて声をだしません。[写真7]
生まれたばかりのときは,本能として口をあけて餌を催促していたものが,今は外敵から身をまもるために気配を消しています。これも本能でしょうか。
2008年6月14日
[写真1]2008年6月4日
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[写真2]2008年6月6日
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[写真3]2008年6月7日
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[写真4]2008年6月8日
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[写真5]2008年6月9日
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[写真6]2008年6月10日
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[写真7]2008年6月11日
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[写真8]2008年6月12日
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6月11日,シジュウカラの雛が巣立ちました。
[写真7]は,6月11日朝の様子。
大きく育った8羽の雛が,身を寄せ合っています。
生えそろった羽が艶やかで,いつでも飛び立てそうな感じです。
翌朝,巣は空っぽになっていました。[写真8]
6月11日のお昼に巣立ちしたようです。
隣家によると,巣の近くに親鳥がとまり,盛んに鳴いて巣立ちを促していたそうです。
実にあっけなく,シジュウカラの子育て観察は終わりました。
日にちをかけて徐々に巣立ちしてゆくと思っていたので,巣が空っぽになっていたときには,軽い喪失感がありました。
孵化したのが5月26日か27日なので,巣立ちまでの日数は16日か17日でした。
山渓カラー名鑑「日本の野鳥」には,シジュウカラについて次のように書いてありました。
繁殖期にはつがいで縄張りを持ち,樹洞や石垣のすき間などに,大量の蘚類を運び込んで椀形の巣を作る。巣箱をよく利用し,またブロック塀や郵便受けなどに営巣することもある。産卵期は4~7月,卵数は普通7~10個,抱卵日数は12~13日位,巣立ちまでの日数は16~20日位である。
2006年6月5日
何故こんなところに。歩道の上に,孵化したての雛が1頭いました。元気に動き回っているのですが,どこからやってきたものやら。赤裸なので,シジュウカラかなにかスズメ目の雛でしょうか?
2006年1月17日
シジュウカラ。枝先にとまり,近くにいる仲間と鳴き交わしていました。
2005年2月11日
シジュウカラ。 小さな群れで木から木へ移動していました。4年ほど前,ベランダの巣箱に,シジュウカラが巣をつくったことがあります。その時はまだ,このホームページを立ち上げていなかったので,今だったらいい観察日記になったのにと,残念に思うことがあります。