ハマクサギタマゴタケ(仮)の過去投稿を一つにまとめました。


2024年9月24日

正体がよくわからない,ハマクサギタマゴタケと仮称されているテングタケ属のキノコ。
今年もたくさん発生しています。

ハマクサギタマゴタケ(仮)
ハマクサギタマゴタケ(仮)[ in粟田口大日山町 on2024/9/12 ]
ハマクサギタマゴタケ(仮)
ハマクサギタマゴタケ(仮)[ in粟田口大日山町 on2024/9/12 ]

毎年発生するこのキノコは,当初ドクツルタケだと思っていました(→2007年7月20日)。
その後傘の縁に条線があることに気づき(→2013年7月20日),ドクツルタケではないことが分かりました。
以来,ずっと正体が分からないままになっていました。
2年前にハマクサギタマゴタケ(仮称)ではないかと教えていただき,ネット検索してみると確かに特徴が一致しています。
南方系の外来種ではないかとされていますが,種名などは特定されていません。

今回,もうそろそろ種名が確定されているかとネットを検索してみましたが,まだはっきりしないようです。

ハマクサギタマゴタケ(仮)
ハマクサギタマゴタケ(仮)[ in粟田口大日山町 on2024/9/12 ]
ハマクサギタマゴタケ(仮)
ハマクサギタマゴタケ(仮)[ in粟田口大日山町 on2024/9/12 ]
ハマクサギタマゴタケ(仮)
ハマクサギタマゴタケ(仮)[ in粟田口大日山町 on2024/9/12 ]
ハマクサギタマゴタケ(仮)
ハマクサギタマゴタケ(仮)[ in粟田口大日山町 on2024/9/12 ]

ハマクサギタマゴタケという名前は仮称ですが,かなり拡がっていてこのまま定着してしまいそうです。
匂いがハマクサギの木に似ているかららしいのですが,ハマクサギの匂いといってもわかる人はほとんどいません。
もっと分かりやすい名前を付けてほしいものです。

傘のぬめッとした半光沢のある表面や縁の条線,全体の姿形は,近くに発生するチャタマゴタケによく似ています。

ハマクサギタマゴタケ(仮)
ハマクサギタマゴタケ(仮)[ in粟田口大日山町 on2024/9/12 ]
チャタマゴタケ
チャタマゴタケ[ in粟田口大日山町 on2010/7/9 ]

2022年9月11日

●卵のようだった幼菌が24時間でこんなになりました。タイムラプスで撮ったらニョキニョキ成長する様子が撮れそうです。毎年出るこのキノコは長い間名前が分からなかったのですが,ハマクサギタマゴタケだと教えてもらいました。といってもまだ種が確定されておらず,和名も仮称らしいですが。これから正式に標準和名をつけるとしたら「ハマクサギ」という名は避けてほしいですね。匂いがハマクサギに似ているといわれても,ほとんどの人はどんな匂いか分からないと思います。一番いいのは外観の特徴を的確に表現したものです。

ハマクサギタマゴタケ(仮))
ハマクサギタマゴタケ(仮)(A個体 9月10日)
ハマクサギタマゴタケ(仮)
ハマクサギタマゴタケ(仮)(A個体 9月11日)
ハマクサギタマゴタケ(仮)
ハマクサギタマゴタケ(仮)(B個体 9月10日)
ハマクサギタマゴタケ(仮)
ハマクサギタマゴタケ(仮)(B個体 9月11日)

2013年7月20日

毎年今の時期に同じところに生えるキノコです。[写真1]
姿形からドクツルタケだろうと思っていましたが,あるとき傘に条線があることに気が付きました。
ドクツルタケは傘に条線はないはずなので,別なキノコかなと気になっているのですが,毎年迷いながら,結局わからずじまいに終わっています。

ひだは離生し,ツバとツボを持つところからテングタケ科には間違いないようです。
図鑑を調べてもぴったりと一致するものがありません。
一番近いのはやはりドクツルタケです。

『山渓カラー名鑑 日本のキノコ』(1988年)には,ドクツルタケについて次のように書いてあります。

全体が白色,傘は径6~15cm,柄は長さ14~24cm,傘ははじめ卵型,のち鐘形~円錐形から中高の平らに開き,表面は平滑。柄は繊維状のささくれにおおわれ,上部には膜質のつばがつき,根もとはやや球根状にふくらんで袋状の大きなつぼをそなえる。

この特徴と,発生しているキノコを比較してみました。

・全体が白色
[写真1][写真2]にあるようにキノコ全体が白色で,傘の頭頂部がかすかに褐色を帯びています。

・傘は径6~15cm
写真の4本の中で一番大きいもので,径は約14cm。
[写真7]は同じ日に,100mほど離れたところ(B地点)に発生していたキノコです。
同じようにドクツルタケに似ていますが,これにも傘に条線があります。
[写真8]は昨年にこの場所(B地点)で採集したキノコです。
傘の大きさを測ると,径は20cmほどあります。
ドクツルタケにしては大きすぎるでしょうか。

・柄は長さ14~24cm
柄の長さは12cmほどしかありません。
ツルタケの名はすらりとした形が鶴を連想させるところからきていますが,この場所(A地点)に毎年発生するキノコはすこし頭でっかちの傾向にあります。
B地点に発生していたキノコ[写真7]はすらりとしていて,ドクツルタケらしい形をしています。

・傘ははじめ卵型,のち鐘形~円錐形から中高の平らに開く
[写真9]は幼菌。
成熟すると平らに開き,中央部がすこし盛り上がっています。[写真7]

・傘の表面は平滑
傘の表面は滑らかで絹状のおちついた光沢があります。[写真2]
[写真3]を見ると,傘の縁に明らかな条線があるのがわかります。
同書には「条線はない」とは書いてありませんが,掲載されている写真には条線はありません。
ネットで調べると,ドクツルタケの傘には条線はないとなっていて,迷ってしまうところです。

・柄は繊維状のささくれにおおわれる
同書に掲載されている写真のような「顕著なささくれ」ではありませんが,[写真2]では柄にささくれがあります。

・柄の上部には膜質のつばがつく
[写真1][写真2]を見ると,立派なつばがあるのがわかります。

・根もとはやや球根状にふくらんで袋状の大きなつぼをそなえる
[写真5]は[写真2]の個体のつぼの部分。
[写真10]は[写真8]の個体のつぼの断面。

以前の記事(→2007年7月20日)でドクツルタケとしていたものも,B地点に発生していたものです。
いかにも「死の天使」の名にふさわしい優美な姿をしていますが,多分その個体にも条線があったのではないかと思います。

同書には,

水酸化カリ3%液を傘に滴下すると黄色になるのが本種の特徴である。

と書いてあります。
この方法を試してみたいと思うのですが,水酸化カリウム(化学式KOH)は劇物に指定されており,個人が簡単に購入できるものではありません。
買えたとしても,3%の溶液を一滴垂らすために,劇物を一瓶買うのも現実的ではありませんね。

(2024/9/23追記:これはハマクサギタマゴタケ(仮)のようです。)


2022年7月25日

白いすらりとした大型のキノコが出ていました。傘の径は17cmほど,ツバとツボがあります。ドクツルタケやシロタマゴテングタケに似ていますが違います。傘の縁に条線があるのです。毎年同じ場所に発生して,毎年名前を調べています。いまだに不明です。
(2024/9/23追記:これはハマクサギタマゴタケ(仮)のようです。)

テングタケ属(不明)
テングタケ属(不明)(at南禅寺風呂山町)
テングタケ属(不明)
テングタケ属(不明)(at南禅寺風呂山町)
テングタケ属(不明)
テングタケ属(不明)(at南禅寺風呂山町)
テングタケ属(不明)
テングタケ属(不明)(at南禅寺風呂山町)

2021年7月17日

5)毎年同じ場所に出るドクツルタケに似たキノコ。傘の縁に条線があるのでドクツルタケではありません。(南禅寺)(翌日にはなくなっていました。)(2024/9/23追記:これはハマクサギタマゴタケ(仮)のようです。)

  • ドクツルタケに似たキノコ
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    [写真5]ドクツルタケに似たキノコ

2018年9月17日

(29)毎年出るドクツルタケのようなキノコ。似ているが,ドクツルタケではないと思う。(南禅寺)
(2024/9/23追記:これはハマクサギタマゴタケ(仮)のようです。)

  • ドクツルタケのようなキノコ
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    [写真29]ドクツルタケのようなキノコ

2018年7月21日

(37)毎年,今の時期に発生するドクツルタケに似たキノコ。幼菌。(南禅寺)
  →2013年7月20日


2016年9月30日

・ドクツルタケに似たキノコ。〔南禅寺〕[写真5](2024/9/23追記:これはハマクサギタマゴタケ(仮)のようです。)


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      9/30
    [写真5]ドクツルタケに似たキノコ

2015年9月3日

このところの長雨で,色々なところにキノコが出ています。
マツオウジ[写真1],アカヤマドリ[写真2],フクロツルタケ?[写真3],コガサタケ?[写真4],ドクツルタケに似たキノコ[写真5],シロソウメンタケ[写真6]と,いつもの所にいつものキノコが。
毎日同じコースをまわっていると,名前の分からないキノコはたくさんあるものの,見かけたことがないキノコが出ているのは意外に少ないものです。

そんな中で,[写真7]はこの場所で初めてみるキノコです。
ぽつんと一つだけ,白い大きな傘をひらいていました。
傘の径は16cmほど。
図鑑で調べてみると,オオシロカラカサタケではないかと思うのですが,はっきりしません。

マツオウジについては何度も書いています。
マツオウジの記事一覧

アカヤマドリについても。
アカヤマドリの記事一覧

「フクロツルタケ?」の記事
2012年7月20日

「ドクツルタケに似たキノコ」の記事
2013年7月20日


2007年7月20日

  • ハマクサギタマゴタケ

薄暗い林のなかに,白いキノコが優雅に立っていました。
ドクツルタケです。

猛毒を持っており,欧米では「destroying angel(死の天使)」と呼ばれています。
中毒症状と毒成分について,「山渓カラー名鑑 日本のきのこ」には次のように書いてありました。

『食べて10~20時間して,急に激しい腹痛,嘔吐,激しいコレラ様の下痢,肝臓,心臓,じん臓障害が起こる。1本以上食べると,病院で適当な処置を行わない限り,1~2日ないし3日以内に死亡する。毒成分はイオウを含む環状ペプチドで,アミノ酸7個からなるファロトキシン類と,8個からなるアマトキシン類からなる。前者はファロイジン,ピロイシン,後者はα-アマニチンなど多数の化合物が知られている。』

こういう毒物が野放し(?)にあるというのは,ある意味不思議な感じがします。
10年ほど前,有毒な外来生物としてセアカゴケグモが一世を風靡しましたが,それどころではないですよね。
(2024/9/23追記:これはハマクサギタマゴタケ(仮)のようです。)


2004年8月20日

ハマクサギタマゴタケ
広葉樹下の土手に生えていたキノコ。3センチほどの白いボール状。ショウロのようにコロリと手に取れます。半分に切ると中は真っ白で,おいしそうです。でも,ここにドクツルタケが生えていたのを覚えています。多分その幼菌でしょう。ドクツルタケは猛毒です。桑原桑原。
(2024/9/23追記:これはハマクサギタマゴタケ(仮)のようです。)