見慣れない,まっ黒なヤモリ?
逃げないようにそっと写真を撮っていると,尾が平たいことに気づきました。
イモリです!
この場所で見るのは初めてです。

イモリ
イモリ[ in南禅寺福地町 on2024/11/5 ]
イモリ
イモリ[ in南禅寺福地町 on2024/11/5 ]

写真を撮りながら近づいていっても,ぴくりとも動きません。
だんだん大胆になって,触れそうなぐらいカメラを近づけて撮りました。

イモリは背中は黒色の隠蔽色,腹部は赤色の警告色をしています。
隠蔽色をしている生き物はじっと動かないことがよくあります。このイモリも動かないことが最良の方法だと思っているのでしょうか。
それとも寒くて体が動かない?

イモリ
イモリ[ in南禅寺福地町 on2024/11/5 ]
イモリ
イモリ[ in南禅寺福地町 on2024/11/5 ]

イモリにはニホンイモリ,アカハライモリなどの別名があります。
正式な和名は何なのか調べてみると,日本爬虫両生類学会の『日本産爬虫両生類標準和名リスト(2024年3月11日版)』には,「アカハライモリ」となっていました。

平凡社『日本動物大百科』(1996年)には,腹部の赤色について次のように書いてありました。

初めてイモリを見た人が,もっとも強く印象づけられるのは,その腹の赤さだろう。イモリの呼び名として,アカハラ,アカバラといった腹の赤さを直接の名前としている地方が多いこともそのことを物語っている(鹿児島県や宮崎県南部では,狭い地域ごとに,ナケンベ,ナケンベシ,ゴンゾレ,アカメンジヨ,シシャムシャなど独特な名前が使われている)。腹の赤さは,個体差が大きく,黄色に近いオレンジ色から赤みの強いオレンジ色,そして朱色や濃い赤色までさまざまで,1カ所にすむ個体のなかでも色合いには違いがある。また,ある池には赤みが強い個体が多く,数km離れた池には黄色みが強い個体が多いと
いうように,ごく狭い地域内でも集団間の変異が大きく,全国的に見た場合には明瞭な地理的傾向は認められない。

イモリ(頭部)
イモリ(頭部)[ in南禅寺福地町 on2024/11/5 ]
イモリ(尾)
イモリ(尾)[ in南禅寺福地町 on2024/11/5 ]
イモリ(前脚)
イモリ(前脚)[ in南禅寺福地町 on2024/11/5 ]