車道脇に小鳥が死んでいました。
外傷はなく,体には朝露が降りています。
一晩ここで過ごしたのでしょうか。
ムクドリくらいの大きさです。
黄色いアイリングと腹面の白さが目立ちます。
ひっくり返すと背面は褐色でした。
図鑑で調べると,体の特徴はシロハラのようです。
シロハラならよく見かける鳥です。
目をつぶって横たわる姿はずいぶん印象が違いますね。
特徴的なきょろっとした目が閉じられているせいでしょうか。
『改訂新版 世界大百科事典』にはシロハラについて,次のように書いてありました。
スズメ目ヒタキ科の鳥。全長約25cm。雄は頭頸(とうけい)部が灰黒色,背はオリーブ褐色で,胸からわきにかけては灰褐色である。雌は雄より全体に淡く,とくにのどが黒っぽくない。アムール地方,沿海州,中国東北部,朝鮮半島で繁殖し,冬季,日本,台湾,中国東部に渡る。日本には冬鳥として10,11月に渡来するが,北海道では春と秋の渡りの時期に通過するだけである。おもに平地から低山帯の森林,低木林,公園の林に生息する。渡りの時期を除いては単独で生活し,地上では両脚をそろえて跳びはねることが多く,落葉やごみをくちばしではらいのけて食物をさがす。また庭先にもやってきて,カキやピラカンサの実をよく食べる。警戒時にはキョッキョッと鳴き,飛びたつときにはシーと鳴く。対馬では夏季にも見られるといわれるが,詳しいことはわかっていない。繁殖習性はアカハラやクロツグミなどに似ている。
「雌は雄より全体に淡く,とくにのどが黒っぽくない。」とあるので,この個体は♀のようです。
「日本には冬鳥として10,11月に渡来する」とあります。アムール地方から飛んで来て,ここで力尽きたのでしょうか。
写真を見ると,下側になっていた方の眼に小石が刺さっています。
落下したときの衝撃で刺さったと考えると,やはり空を飛んでいる途中で力尽きた?