たくさんの白い花をつけた生垣がありました。葉に棘があるのでヒイラギかなと思ったのですが,調べると,ヒイラギモクセイでした。
ヒイラギとギンモクセイの雑種とされていて,生垣によく利用されるそうです。
『新分類 牧野日本植物図鑑』北隆館(2017年)には,ヒイラギモクセイについて次のように書いてありました。
各地に栽培されている常緑の小高木である. 高さは4mに達し,幹は直立し径約30cmにもなり,枝や葉が多く繁って円い樹冠をつくる. 樹皮はコルク質のこぶがあり,枝は上向して円く,無毛で灰白色,小皮目がある. 葉は有柄で小枝の上部に集まってつき,十字状対生で開出し,楕円形,先端は短く鋭く尖り,基部は鋭形,ふちは刺状の粗いきょ歯が各側に8~10個あり,上部の葉はきょ歯がやや少ないか全縁である. 葉質は厚い革質で毛がなく,上面は深緑色で光沢があり,下面は淡緑色. 主脈は下面に隆起し,支脈は両側に各8~10,長さ5~12cm,幅3~7cm,葉柄は長さ6~13mmで溝がある. 10月頃,葉腋または頂に散形に花を束生し,径8~10mmの白い花を開き,多少よい香りがある. 花柄は糸状で5~11mm,卵円形で稜のある小さな鱗片をもつ. がくは小さく盃状で4裂し,裂片は卵円形で微細なきょ歯をもつ. 花冠は深く4裂し,裂片は倒卵状楕円形または長楕円形で多少背面は反りかえり円頭,全縁で質はやや厚く,筒はごく短く長さ2.5~3mm.雄しべは2本,花糸は葯よりわずかに長い. 雌しべは直立し卵形体で鋭頭,緑色で結実しない. 雄株だけがあるようである. 本種はヒイラギとギンモクセイとの雑種と推定されるが,その出現の由来は不明である. [日本名] ヒイラギに似たモクセイの意味である.
・高さは4mに達し,幹は直立し径約30cmにもなり,枝や葉が多く繁って円い樹冠をつくる.
段づくりに仕立てられ,高さは抑えてありました。
・樹皮はコルク質のこぶがあり,枝は上向して円く,無毛で灰白色,小皮目がある.
・葉は有柄で小枝の上部に集まってつき,十字状対生で開出し,楕円形,先端は短く鋭く尖り,基部は鋭形,ふちは刺状の粗いきょ歯が各側に8~10個あり,上部の葉はきょ歯がやや少ないか全縁である.
棘のある葉と,棘のない葉が混在しており,必ずしも上部の葉に棘が少ないという訳でもないようです。
・葉質は厚い革質で毛がなく,上面は深緑色で光沢があり,下面は淡緑色. 主脈は下面に隆起し,支脈は両側に各8~10,長さ5~12cm,幅3~7cm,葉柄は長さ6~13mmで溝がある.
・10月頃,葉腋または頂に散形に花を束生し,径8~10mmの白い花を開き,多少よい香りがある.
開花時期は10月頃となっていますが12月に咲いていました。今年は夏の暑さが異常に長く秋が短かったせいでしょうか。
香りは,キンモクセイほどではないにしてもかなり良い香りがします。
・花柄は糸状で5~11mm,卵円形で稜のある小さな鱗片をもつ. がくは小さく盃状で4裂し,裂片は卵円形で微細なきょ歯をもつ. 花冠は深く4裂し,裂片は倒卵状楕円形または長楕円形で多少背面は反りかえり円頭,全縁で質はやや厚く,筒はごく短く長さ2.5~3mm.
・雄しべは2本,花糸は葯よりわずかに長い.
雄しべは2本とありますが,2本のものと3本のものが混在していました。
・雌しべは直立し卵形体で鋭頭,緑色で結実しない.