イソヒヨドリに関する過去投稿を一つにまとめました。
2025年3月23日
イソヒヨドリの雌が地面に落ちたパン屑をつついていました。


近づくと飛び立ちましたが,餌に未練があるらしく,近くにとまりこちらを見ています。

イソヒヨドリは最近よく見かけるようになった鳥です。
個体数が増えているだけでなく,元々海辺の磯にいる鳥なので樹々の茂みに身を隠すこともなく,目につきやすいのかもしれません。
初めてイソヒヨドリを見たのは7年前の2018年です。

見慣れない鳥だなと調べてみると,本来は岸壁の多い海岸にいるはずのイソヒヨドリでした。
名前を知ってからは,やたらと目につくようになりました。
しかも美しい声で鳴き,雄だけでなく雌もさえずるのです。
『磯ひよのなく音をききぬ日の暮れに浦回急げば暗き岩場に』(中村憲吉)
『海ひよどり荒磯の岩にいてなきぬまた一つ来て鳴きにけるかも』(堤青燕)
2022年9月8日
●イソヒヨドリ(雌)が路面を歩き回りながら,落ちている木の実をついばんでいました。


2022年8月26日
イソヒヨドリ(雌)。どうしてこんなによく見かけるようになったのでしょうか。都市部で個体数が増えたこともありますが,習性として人を恐れないので目に付きやすいということもあると思います。

2022年7月27日
イソヒヨドリ(メス)が飛んで来て目の前の屋根にとまりました。人を怖がらず,興味ありげにこちらを見ています。ほっそりとした体や半開きにしたくちばしは幼なさを感じさせます。イソヒヨドリはよく見かけるようになりました。個体数は相当増えていると思います。


2022年6月25日
イソヒヨドリの雌がもう一羽の雌を追い掛け回していました。激しく威嚇する声を発しています。

2022年6月23日
電線にイソヒヨドリ(雌)がとまっていました。


2022年4月19日
前方を歩いていた鳥。黒っぽい後姿ではっきりわかりません。ちらっと腹側に茶色っぽい色が見えました。イソヒヨドリでしょうか。

2022年4月8日
昨日イソヒヨドリの♀がいた近くで,♂が鳴いていました。イソヒヨドリは元々海岸部にいる鳥ですが,近年は都市部にも進出しているそうです。このあたりでもよく見るようになりました。

2022年4月7日
イソヒヨドリの♀がきれいな声で鳴いていました。イソヒヨドリは♀でもさえずるのですね。

2018年3月8日
屋根瓦の上に黒っぽい,見なれない鳥がいました。
ピョンピョンと移動しながら,何かをついばんでいます。
マツの木が近くにあったので,瓦の上に散らばっているマツの種子を食べていたのかもしれません。
体は割と大きくて,ヒヨドリくらいの大きさがあります。
全体が青みがかった黒っぽい色で,腹面が赤さび色をしています。
腹面が赤いので,アカハラだと思っていました。
しかし,写した写真をネットのアカハラの画像と見比べていると,何か違和感があります。
姿形は似ているのですが,体の色が黒っぽすぎるのです。
個体差だろうと無理やりにアカハラに当てはめようとするのですが,やはり違います。
この鳥は体色に青みがあり,濃い褐色というより濃い青色です。
ネットで色々と探していると,ぴったりの鳥が見つかりました。
イソヒヨドリの♂です。
本来は,名前の通り「磯」にいる鳥で,街中にいる鳥ではありません。
平凡社『世界大百科事典』(2007年)には,イソヒヨドリについて,次のように書いてありました。
スズメ目ヒタキ科の鳥。全長約24cm,体つきはツグミに似ており,雄は腹面の赤褐色を除いては全体に暗青色をしている。 雌は暗灰色でじみ。ユーラシア大陸南部に細長く分布しており,日本では北海道から九州,沖縄までの各地に生息している。ヨーロッパにすむものでは,雄は全身暗青色をしている。日本では名前のとおり,海岸の磯付近にすんでいるが,大陛では,磯よりは岩地の鳥で山地の岩場などにおもにすんでいる。どの地方のものも,地上をピョンピョンはねながら,昆虫やミミズなどの小動物をとって食べる。
近年は市街地でも,普通に見かけるようになっているようです。
ネット上にも,京都市街での目撃例がたくさん出ていました。
1996年発行の『山渓カラー名鑑日本の野鳥』に,すでに次のように書いてありました。
非繁殖期には海岸を離れ,内陸にも姿を見せることがある。また,近年は市街地で繁殖する例が各地で観察され,その場合,ビル,工場など大きな建物のすき間が営巣場所に選ばれる。コンクリートの壁が海の崖と似かよった環境を提供するためのようにも思われる。市街地では,路上に捨てられたゴミを餌としている姿がよく観察され,さえずる場所には高い煙突や避雷針が使われる。
見かけた場所は,岡崎の住宅街の中で,高いビルなどはない場所です。