ハマクサギタマゴタケ(仮称)が今年もたくさん出ていました。
発生個所が少しずつ増えている気がします。




ハマクサギタマゴタケは仮称で、正式な和名はまだありません。
ハマクサギタマゴタケと仮称され始めてから少なくとも15年以上たっているのに、まだ正式な名前がないのはどうしたことかと思っていたのですが、そうした事はキノコの世界では珍しくないようです
『千葉菌類談話会通信 34号 / 2018年3月』 に次のように書いてありました。
日本国内ではおよそ1万種類のきのこがあるといわれるが、そのうち名前がついているのは3千種ほどしかないという。「名前がついていない」というのはちゃんと種として記載されていないために学名もついていないということ。どこかできのこを3種類見つけたら、そのうち2種類は名前がない可能性もある。
わりとよく見かけるのに学名(または和名)がなく、単なる仮称で呼ばれているきのこが多くある。
例示として次の名が挙がっていました。
・キアシヤマドリタケ(仮称)
・フリルイグチ(仮称)
・キナコハツ(仮称)
・ハマクサギタマゴタケ(仮称)
・ジムチョウハツ(仮称)
・ティラミステングタケ(仮称)
・ミツイロベニタケ(仮称)
ハマクサギタマゴタケが論文発表され、学名と正式な和名がつくのはまだ先の事のようです。


ハマクサギタマゴタケが文献に載ったのは『大分きのこ会30周年記念誌 大分と九州のきのこ』(2010年7月)が最初です。
次のような解説が付けられていました。
夏にシイ林、クヌギ林等の地上に群生する。傘は大型、周辺部に条線を有する、白色で、中心部は帯オリーブ色。ひだは白色。柄も白色で大型膜質のつばとつぼを有する。つばもつぼも2重になっている。ミヤマタマゴタケに似るが白色で、ほのかにハマクサギのような臭気を有するのが特徴。最初県南で、その後日田市等北部でも見つかり、さらには西日本各地で見られることがわかってきた。
AI(Gemini)にネット上で報告されているハマクサギタマゴタケ(仮称)の主な目撃・採集・観察情報の分布をまとめるよう指示すると、次のような回答が返ってきました。
・千葉県: 各地の雑木林など、千葉菌類談話会による観察・記録。
・京都府(京都市): 九条山など、京都の自然観察ブログ等における継続的な記録。
・愛知県(豊川市・新城市): トヨタの森、赤塚山公園、新城市総合公園(鳳来寺山自然科学博物館友の会)などでの発見報告。
・大阪府(箕面市): 箕面公園など、関西菌類談話会による観察記録。
・広島県(東広島市): 広島大学東広島キャンパスの林縁部での観察報告。
・山口県(山口市・美祢市): 香山公園、亀山公園、秋吉台など、山口県産きのこ類の採集目録における多数の記録。
・大分県・宮崎県など:九州在住の専門家によって最初に仮称が与えられた土地であり、「大分と九州のきのこ」などの文献に記録があります。
・佐賀県:伊万里市の海岸近く(イマリンビーチ周辺)や嬉野市での具体的な目撃・写真付きの報告ブログが存在します。
目撃は関東以南に限られ、寒い地方では目撃されていないようです。