見上げると、濃い緑の葉に隠れて白い小さな花が咲いていました。
サネカズラの花です。


白い肉厚の花びらに囲まれて、中心が紅い球状の塊になっています。
見ただけでは花の構造がどうなっているのか分かりません。


見た印象では、この紅い球状のものが成長して、秋にあの紅い実になりそうです。

しかし、そうではなくて、これは雄花でした。
サネカズラの花は雌雄異花で実にややこしい構造をしています。
雄しべも雌しべも通常の花とは随分異なります。
雄花の紅い塊は、球状の花托の周りに雄しべが集まったものです。
白い斑点のように見えるものが葯です。
紅い部分は2個の半葯を隔てる葯隔といわれるものです。
葯はふつう2個の半葯からなり、半葯の間には花糸の延長部が伸びていいます。
これを葯隔といい、細い線状に見えるものが多いです。

サネカズラの葯隔は異常に大きく発達し、両端に白い小さな葯(半葯)があります。

横に切断した断面です。


雌花も雄花と同じような形をしています。
黄白色の肉厚な花被片に囲まれ、中心にたくさんの淡緑色の雌しべが球状にぎっしり集まっています。


淡緑色の塊から飛び出している白色の突起が柱頭です。

雌しべはそれぞれが独立した雌しべ(離生心皮)です。
個々の子房は丸みのある4~5角形で、多角形状に並んでいます。

子房の側面から白い半透明状の花柱・柱頭が伸びています。
