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サワガニ

2011年11月22日
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 最近よく,サワガニが道を歩いていたり,つぶされている姿を見かけるので,季節的なものなのかなと思っていたのですが,そうではないようです。
サワガニは普段は夜,活動していますが,雨の日には日中に川から離れて出歩くことがあるそうです。

 そういえばこのところ夜中に雨が降ることが多いので,雨の降っている夜中に動きまわっていたサワガニが,朝まだ路上に残っていたということのようです。
雨が降っているときは散歩をしないので気付きませんが,雨の日にはもっとたくさんのサワガニが歩き回っているのでしょう。

 平凡社『世界大百科事典』(年)には,サワガニについて次のように書いてありました。

谷川の清流にすむ甲殻綱サワガ二科のカニで,日本固有種。本州,四国,九州に生息する唯一の純淡水産のカニで,南限は屋久島である。近年ではペットとしても人気があるほか,空揚げにしたり甘辛く煮て食用とされる。生息場所によって色彩は必ずしも一定していないが,濃紫褐色,茶褐色,淡青色が基本3型とされる。これらの色彩型の一般的な分布には地域性が認められることが多いが,分類学的には同種として扱われている。甲幅2.5cmほどの丸みのある四角形で,甲の前側縁がやや張り出し,鰓室(さいしつ)の容量が大きい。眼窩(がんか),外歯こ続いて甲の前側縁に小さな切れ込みがある。はさみ脚は雄では左右で大きさが異なり,右側が大きい個体が多い。雄でははさみの両方の指を合わせたときに広い隙間ができるが,雌と小型の雄では両指はかみ合う。卵は直径3~4mmと大きく,すべての幼生期を卵内で過ごしてから稚ガ二として孵化(ふか)する。海のカニが数万~数十万の卵を産み,ゾエア,メガロパという幼生期をもつのとは対照的で,幼生をもつ間接発生から幼生をもたない直接発生へという繁殖型の変化は,エビ類におけるザリガニ類と同様に淡水生活への明らかな適応である。

 「生息場所によって色彩は必ずしも一定していないが,濃紫褐色,茶褐色,淡青色が基本3型とされる。」とあります。
Googleで画像検索しても,色々な体色をしたサワガニがいます。

 [写真3][写真4]は,サワガニの表裏面をスキャンしたもの。
左足が1本とれています。
 とれた足は脱皮の際に再生するようです。
脱皮する生き物は,足がとれても,脱皮の際に再生するものが多いですね。
はさみ脚は右側の方が大きくなっています。
 「はさみ脚は雄では左右で大きさが異なり,右側が大きい個体が多い」ので,この個体は雄です。

 [写真2]の個体は,左右のはさみ脚が同じ大きさなので,雌でしょうか。
サワガニは淡水生活に適応した独特の進化をとげているようです。
海のカニは,孵化すると1mmほどの大きさの,親ガニとはまったく違う形をした幼生となって海を漂いますが,サワガニは卵から孵化したときには,親ガニと同じ形をした稚ガニです。
 海の水の量に比べると,サワガニが生息している川の水はごくわずかなものです。
海と同じように幼生の段階を経ることは無理ですよね。
だから「幼生期を卵内で過ごしてから稚ガ二として孵化する」ようになった種が生き残り,河をさかのぼり,小さな沢にたどりついて繁栄している,ということでしょうか。

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