• オオバベニガシワ
  • オオバベニガシワ

オオバベニガシワに美しい若葉が出ていました(上の写真)。しかし紅色なのは若葉の間だけで,しだいに色あせ,夏になると普通の緑色の葉になります。雌雄同株ですが,たまに異株の場合もあるそうです。下の写真が雄花。雌花はまだ咲いていませんでした。

オオバベニガシワが属するトウダイグサ科は,昔はどこに分類してよいかわからないものをこの科に分類したほど,多様性に富んでいるそうです。
「朝日百科 植物の世界 4」に次のように書いてあります。
『植物の分類でも「自然分類」の時代に,似た種を同じ種に,似た属を同じ科に集める,という考えが広まった。その過程で当然,衣料と同じように,どこに分類すべきかわからない植物が残ってくる。そうした帰属不明の植物は,双子葉植物ではトウダイグサ科,単子葉植物ではユリ科に分類するきらいがあった。本シリーズで採用しているクロンキストの分類体系ではキク亜綱に分類されるアワゴケ科,マンサク亜綱に入れられているユズリハ科は,かつてはトウダイグサ科(バラ亜綱)に分類されていた。
異質な植物が除かれたとはいえ,トウダイグサ科の植物は多様だ。熱帯産のエンドスペルムム属 Endospeemumのように高さ40㍍を超える高木からコニシキソウのように道端の地表をはう草本まで,大きさの変異に富むばかりでなく,日本ではサボテンの仲間と信じられている多肉植物もあるなど,外形の変異も大きい。また,乳液をもつ種も多い。』