コスミレ。小さいスミレの意味でコスミレの名がついていますが,スミレの花と比較するとむしろコスミレの方が大きな花をしています。
一見タチツボスミレの花に似ていますが,葉の形が違うので割と容易に見分けられます。
「山渓ハンディ図鑑6 日本のスミレ」を見ていると,アカネスミレの花にもよく似ています。次の点でコスミレと同定しました。
・花の内部が見えている。(アカネスミレは花弁の基部が閉じ気味に咲くので,花の内部が見えにくい)
・葉の裏が紫色を帯びている。(コスミレは葉の裏が紫色を帯びることが多い)
・距が太くてぼってりしている。(アカネスミレの距は先が細長くなっている)
・花柱の先の形。
・子房に毛が生えていない。(アカネスミレは子房に白い毛が生えている)
・コスミレは北海道から九州までの低地に分布しているのに対し,アカネスミレは西日本の低地には少ない。