マツの切り株に,マツオウジが出ていました。
毎年発生する場所とは違うところです。
マツオウジは発生場所によっては中毒することがあるそうなので,食べるのは少し心配です。
というものの,少し長めに5分間ほど茹でてから,キノコ汁に入れて食べました。
松臭さもなく肉厚で歯ごたえがあり,おいしいかったです。
数年前に東北地方であったスギヒラタケの中毒事故以来,自然に生えているキノコを食べることに,少し臆病になっています。
あまりむやみに食べない方がいいのでしょうね。
「フィールドベスト図鑑14 日本の毒キノコ」(2003年)には,マツオウジについて次のように書いてありました。
春~秋,針葉樹の切株,倒木,用材等に発生する。中~大型。傘は丸山形から平らに開き淡黄色~淡褐色で,褐色の圧着した小鱗片をつける。ひだは垂生しほぼ白色で,ふちには細かい切れ込みがある。柄は傘と同色の鱗片をつけ,つばがあるかまたはない。中毒例は,傘に黄色味が強く,柄につばがないタイプ(写真上[略])のもので知られている。このタイプのマツオウジにもN.lepideusという学名が当てられているが,本来のN.lepideusは,傘に比較的大きな鱗片を生じ,柄に膜質のつばをもつタイプである(写真下[略])。しかし上の写真のタイプは,傘の色および表面の状態,柄につばがないなどの点でN.lepideusとは異なり,分類学的に再検討が必要であると思われる。
毒成分 不明
中毒症状 腹痛,嘔吐,下痢などの胃腸系の中毒を起こす。
[写真1]~[写真4]は,今回食べたマツオウジです。
柄につばはありません。
[写真5]は,別の場所で2004年8月16日に撮影した若いマツオウジ。
[写真6]は,[写真5]の1週間前に撮影した幼菌。