空に満月がでているのかと思ったら,太陽でした。[写真1]
霧が減光フィルターのように光をさえぎり,太陽のまるい形をくっきりと浮かび上がらせています。
月と太陽の見かけの大きさはほぼ同じです。
月の実際の大きさは太陽の1/400ですが,偶然にも見かけ上の大きさは同じになっています。
皆既日食という現象は見かけの大きさが同じだからこそ起こるのですが,そんな偶然があるなんて不思議ですね。
ちなみに,月の公転周期と自転周期が同じ(だから月は同じ面だけを地球に向けている)なのは,偶然ではなく,二つの天体の距離が近い場合には,潮汐力が働くことにより自転と公転が同期するそうです。
太陽系の惑星と衛星は,ほとんどが自転と公転が同期しているとか。
この日の夜は快晴で,放射冷却現象により気温が下がったため,大気中の水蒸気が飽和に達したようです。
気象庁の気象データによると,気温と湿度の変化は次のようでした。
時刻 | 気温 | 湿度 |
1 | 7.8 | 90 |
2 | 7.3 | 92 |
3 | 6.7 | 92 |
4 | 6.1 | 92 |
5 | 5.9 | 91 |
6 | 5.6 | 93 |
7 | 7.2 | 86 |
8 | 8.9 | 82 |
9 | 11.5 | 79 |
[写真2]は,曇りの日に撮った太陽です。
太陽の輪郭はぼんやりとしていて,形がはっきりしません。
ちょうどよい塩梅でないと,満月のようには見えないようです。