• ヒバカリ
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疏水際にヘビがいました。

レンガの幅から目測すると,体長50~60cm。[写真3]
胴の幅に比べて,頭が異常に小さく感じます。

カメラを近づけて,何枚か写真を撮りましたが,じっとして,ピクリとも動きません。
死んでいるわけでは,ないのでしょうが。
あまり動かないので,近くで足をドンと鳴らすと,さすがに怒ったようです。
鎌首をもたげて,威嚇してきました。[写真4]
(すこしビビりながら撮ったので,頭の部分がぶれています。)

図鑑で調べると,これはヒバカリのようです。
『山渓ハンディ図鑑10 日木のカメ・トカゲ・ヘビ』(2007年)には,ヒバカリの体の特徴について,次のように書いてありました。 

かなり細身の体型。頭も小さいが,胴が細すぎるため相対的に大きく,マッチ棒のようだ。眼は大きく,瞳孔はわずかに縦方向に長い楕円形。虹彩はオレンジ色。背面は灰褐色,もしくは深緑色。
 口角から後頭部にかけては白い模様が斜めに走る。ただしこの模様は左右がうなじのあたりで途切れ,連結していない。上唇板もおおむねこの模様と同じ色だが,鱗の1枚1枚はある程度黒く縁取られる。
 腹面は薄い黄色で,その両端に黒褐色の点が1列ずつ並ぶ。胴体背面中央部の体鱗は19列。体鱗には最も外側の1~2列を除いて明瞭なキールがある。

「上唇板」とは,上唇にある鱗をいいます。[写真5]

「かなり細身の体型。頭も小さいが,胴が細すぎるため相対的に大きく,マッチ棒のようだ。」と書いてあるので,私が見たものは,たまたまミミズか何かを飲み込んで後だったようです。

同書には,名前の由来について,次のように書いてありました。

和名は「咬まれたらその日ばかりの命」という意味だが無毒。たいへんおとなしく,咬みつこうともしない。ただし,仏の顔も三度までというように,しつこく追い掛け回されたりすると首をS字に曲げて,激しい威嚇行動をとる。毒ヘビであるとの誤解は,この剣幕に由来するのかもしれない。