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[写真1]亜成虫(2014/3/7)
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[写真2]亜成虫(2014/3/7)
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[写真3]成虫と脱皮殻(2014/3/14)
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[写真4]成虫(2014/3/14)
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[写真5]成虫(2014/3/14)
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[写真6]翅
「冬ごもりをしていた虫が穴から出てくる」という啓蟄の日の翌朝,さっそくカゲロウがとまっているのを見つけました。[写真1][写真2]
近くの水路で羽化したもののようです。
捕まえて帰って,とりあえずプラスチックケースの中へ。
おとなしく,ほとんど動きません。
2日後ふと気付くと,虫が2匹に増えています。
とそんな訳はなくて,1匹は抜け殻でした。[写真3]
捕まえたのは亜成虫だったようで,成虫へ脱皮したのですね。
翅のある虫がもう一度羽化するというのはあり得ない感じがしますが,カゲロウは幼虫から,翅のある亜成虫になり,さらにもう一度脱皮して成虫になるという発育過程をとります。
北隆館『新訂原色昆虫大図鑑 第3巻』(2008年)
幼虫の段階を水中で過ごし,成虫には陸上生活を送る。亜成虫という独特の発育段階をもち,成虫に似た姿をしており空中を飛ぶことができる。羽化した亜成虫は,河原周辺の梢などで1~数日間を過ごしてから成虫になるが,ごく一部のカゲロウは,亜成虫のままで交尾・産卵し一生を終えるものもある。これらは羽化してから死ぬまで,僅か数時間の寿命である。 “カゲロウの命”がはかなさの代名詞として使われるゆえんである。
多くの種では,♂は数日以内,♀は産卵後すぐに死亡するが,ナミヒラタカゲロウの♂は, 2週間程度,フタバカゲロウの♀は,ほぼ1ケ月程度生き続ける。
亜成虫の期間は何となく1~2週間はあるのかなと思っていましたが,たった「1~数日間」だとは。
だとしたら,亜成虫の段階を経ることに何の意味があるのだろうかと思ってしまいます。
その後,3月15日には死んでいたので,成虫として6~7日間生き続けたことになります。