台風11号はゆっくりと近畿地方を通過してゆきました。
風はそれほどでもなかったのですが,台風が接近した8月10日前後の数日間,大量の雨が降りました。

京都新聞(2014年8月11日夕刊)には,台風11号の被害について次のように書いてありました。

 各地に被害をもたらした台風11号は10日午前から昼すぎにかけて京滋に最接近した。右京区の桂川・渡月橋付近では一時,水位が堤防を越え,川沿いの道路が濁流に覆われた。
 京都府や京都市によると,上京区で女性2人が路上や自宅前で転んでけがをした。家屋浸水は京都市で床上7軒,床下18軒,宇治市で床上1軒,床下1軒,長岡京市で床下2軒。倒木による建物被害もあった。避難勧告は京田辺市など6市町村の計12万436世帯29万8037人に出された。

 京都地方気象台によると,8日の降り始めから10日午後4時までの降水量は,南丹市園部町310.5ミリ,京都市京北274.5ミリ,長岡京市272ミリで,いずれも8月の平均月間降水量の2倍以上となった。京都市中京区でも239ミリの雨が降り,最大瞬間風速20.7メートルを観測した。

京都市内では昨年9月の台風18号ほどの被害はなかったようですが(→台風18号の被害),町内ではいつも通る道の法面が大きく崩れ,土砂が道をふさいでしまいました。[写真1][写真2]
人的被害はなかったものの,いまだに通行止めになっています。

疏水の蹴上発電所取水口にはたくさんの水草が溜まっていました。[写真3]
その上にカモが座っていました。[写真4]

岡崎の疏水と白川の合流地点では,白川上流から流されてきた砂が大量に堆積していました。[写真5]
急に出現した浅瀬に,サギ類が集まって来ています。[写真6]~[写真9]
広い浅瀬はよい餌場のようで,ダイサギ,コサギ,アオサギなどが今までみたことのない数います。

さらに京都市内では8月16日昼ごろに,停滞前線の影響で猛烈な,「記録的な」雨が降りました。
京都新聞(2014年8月17日朝刊)には,次のように書いてありました。

停滞前線の影響で京都府内は16日正午ごろから,局地的に猛烈な雨に見舞われた。京都地方気象台によると,京都市中京区で午後0時46分までの1時間の降水量が87.5ミリとなり,観測史上2位となった。

レーダー解析では,午後6時までの1時間に左京区で約100ミリ,右京区北部で約90ミリが降ったとみられ,同気象台は「記録的短時間大雨情報」を出した。

疏水と白川の合流地点では,流されてきた砂で三角州ができていました。[写真10]