窓から遠くに見える木立のなかを探すと,それらしき白い物体が見えました。
平安神宮前にデッキアップしたという,バトレイバーを捜していたのです。
カメラのズームを望遠側最大にしてようやく,緑の木立から胸上をのぞかせたロボットのような姿が見えました。
岡崎で開催されたイベントに合わせて展示されたものです。

このイベントに合わせて,夜,平安神宮でライブイベントが開催されました。
今までも平安神宮では,年に数回,ライブイベントが開かれています。
実は,その度に九条山の町内にはライブの音が騒音となって押し寄せてくるのです。
近所で催しをやっているのかと勘違いするほど,大きな音がします。
ライブを無料で聞けてよいみたいですが,不明瞭なこもった音になっていて,聞けたものではありません。
窓を閉めれば大丈夫なので,迷惑というほどではないのですが。

山を降りた三条通りのあたりでは何も聞こえないのに,九条山の町内では大きな音として聞こえるのが不思議です。
ネットを検索すると,音が遠くまで届く原理としてとり上げられているのが,音の屈折です。
夜は地表の空気より上空の空気の方が温かいので,音が屈折して遠くへ届くというものです。
なるほどと思い,岡崎から九条山までの地形断面図に音の伝わり方を作図して見ました。
(断面図はGoogle Earthで作成。作成方法を備忘のためにまとめておきました。)

いかにもそれらしく説明できるのですが,音が聞こえるのは,逆転層が生じる夜や朝だけではありません。
昼間のリハーサルの音などもよく響いてきます。
発生源より高い場所にあれば,音の屈折はそれほど関係ない?

音の屈折などを考えなくても,障害物がなく音が真っすぐに届く場合には,案外遠くにまで届くのかもしれません。
しかし,それだけではないような気がします。
正面からの音を聞く場合,背後に壁があるのとないのでは,壁がある方がより大きな音に聞こえるはずです。
山を背にした地形が音を増幅しているのかもしれません。
または,盆地特有の谷風が影響しているとか,谷の地形が音を集束させているとか。
一層のこと,クリアな音のまま届いてくれたらよいのですが。

(時々,蒸気機関車のポッという汽笛の音がかすかに聞こえることがあります。
京都で汽笛の音といえば,梅小路蒸気機関車館しか考えられません。
しかし九条山と梅小路とは6kmほど離れていて,途中には華頂山も遮っています。
この場合は音の屈折という現象を考えないと届きそうにありません。)

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《Google Earth で地形断面図を作成する方法》
・上部にあるメニューバーの「追加(A)」をクリック。
・ダウンリストの「パス」をクリック。
・「Google Earth – 新規パス」の入力フォームが開く。
 名前欄にデフォルトで「無題-パス」と表示されている。
 →そのままでも可
・マウスポインターが四角形に変化しているので,断面図を作成する始点と終点をクリック。
・入力フォームの「OK」ボタンをクリック。
・左側サイドバーの「場所」にある「無題-パス」を右クリック,メニューから「高度プロファイルを表示」をクリック。