»»拡大
[写真1]2015/5/23
»»拡大
[写真2]蛹(2015/5/11)
»»拡大
[写真3]前蛹(2015/5/11)
»»拡大
[写真4]前蛹(2015/5/11)
»»拡大
[写真5]
»»拡大
[写真6]
»»拡大
[写真7]
»»拡大
[写真8]
»»拡大
[写真9]下唇鬚
»»拡大
[写真10]触角
パソコンを打っていて,ふと気づくと,大きな蝶が目の前にとまっていました。
いつの間にか蛹が羽化していたのです。
羽化の前兆にまったく気づいていなかったので,すこし驚きました。
10日ほど前に,インクラインの説明板にくっついていた蛹です。[写真2]
近くに,前蛹の幼虫も2頭くっついていました。[写真3][写真4]
タテハチョウのなかまのようです。
蛹は持ち帰り,とりあえず割りばしの先にくっつけておきました。
そのままだと無粋なので,小枝にでも移し替えようと思っていた矢先でした。
以外に早く羽化しました。
初めてみる蝶です。
図鑑で調べると,タテハチョウ科のヒオドシチョウのようです。
学研『日本産蝶類標準図鑑』(2006年)には,ヒオドシチョウについて次のように書いてありました。
色彩斑紋は♂♀同じ,乾燥標本においては,外見のみによる性の判別はほとんど不可能で, ♂♀の正確な識別には腹端あるいは前脚の構造の調査を必要とする。前脚の構造はそのままでは観察しにくいが,毛を落として顕微鏡下で観察すれば明瞭な差違が見られる。熟練すれば前脚の脛節をピンまたはピンセットで腿節より開き,その先端を光にすかして観察することによって肉眼で♂♀の判定は確実にできる。和名ヒオドシチョウは緋縅(ひおどし)の鎧の色にもとづく。
「外見のみによる性の判別はほとんど不可能」とあり,この個体も♂♀どちらかわかりません。
他の2頭と比べたかったのですが,見に行くと2頭ともなくなっていました。
引きちぎられたような痕があるところを見ると,鳥に食べられたようです。
周りではさかんに小鳥たちが鳴いています。
人にとってはここちよい小鳥の鳴き声も,虫たちにとっては自分たちを狙う猛獣の唸り声に等しいのかもしれませんね。