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キツリフネ

2007年7月6日
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キツリフネの花が咲いていました。

「キツリフネソウ」だと思っていましたが,図鑑を見ると「キツリフネ」でした。
黄色いツリフネソウという名前の付け方からして,日本ではツリフネソウの方がメインですが,世界的にはキツリフネの方がメジャーなようです。
ツリフネソウの分布は東アジアの狭い区域に限られていますが,キツリフネは北半球の温帯に広く分布しています。

キツリフネの学名「Impatiens moli-tabgere L.」のL.はリンネのことです。
「朝日百科 植物の世界」によると
『リンネ(C. von Linne,1707~78)により1753年に記載されたツリフネソウ属の最初の7種のうちの1種である。種小名は「触れるな」という意味で,触ると急にはじける果実の性質によっている。北半球の温帯に広く分布し,東アジア,シベリア,ヨーリッパ,北アメリカに産する。日本では,北海道から九州の山地や,林下の湿ったところにはえる。』

ちなみに,学名には記載者の正式な氏名を記さなければなりませんが,リンネに限ってはL.と略称で表記されるそうです。

属名「Impatiens」をローマ字読みしてみると「イムパチエンス」。
どこかで聞いたような名だとおもったら,以前我が家でもベランダのプランターに植えていたことがある,園芸植物の「インパチェエンス」です。

インパチェンスは正式な和名をアフリカホウセンカといい,ツリフネソウ属のなかまです。
属名「Impatiens」は,「耐えられない」という意味です。果実に触れると急にはじけることによります。
私もある日,インパチェンスの果実に触れるとはじけることを発見し,子供達に得意になって報告したことを覚えています。

キツリフネとツリフネソウは,花の色が違うだけでよく似ていますが,その他にも
『全体毛がない。葉は小さく,ツリフネソウにくらべ先が鈍く,きょ歯は数が少なくて低い。がく片の距は先が曲がるだけで,くるくる巻くことはない。』(保育社「原色野草観察検索図鑑」)

花のかたちは人目をひく奇妙な形をしています。
帆掛け舟をつるしたような形ということで「ツリフネ」の名があります。
がく片が3個,花弁が3個からなっています。
正面の目立つ唇弁状のものは花弁ですが,後ろに突き出ている距のある袋状のものはがく片です。

保育社「原色野草観察検索図鑑」には次のように書いてありました。
『花ががく片3,花弁3,おしべ5,めしべ1よりなり,下のがく片が距をもつことはツリフネソウと変わらない。おしべ5は花糸が短く,しかも,葯の部分で互いに合生,全体ひとかたまりとなり,めしべはその中にかくれている。果実はまだ緑色で水気あるうちに熟し,さわると果皮が5片に裂け,ぐるりと巻き込む力で種子をはじき跳ばす。』

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