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怒るイカル

2009年1月27日
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今の時期,イカルは数十羽の群れで生活しています。

エノキやムクノキの実を,集団でバリバリと音をたてて食べます。
[写真1][写真2]はサクラの木にとまっているところ。
花芽を食べていたので,サクラの木にとっては大迷惑です。
実を食べて種子散布に貢献してくれるのはいいのですが,木の芽を食べられては木にとっては困ったものです。

[写真3]は地面に落ちているエノキの実を食べているところ。
かなりの数のイカルです。
写真で数えてみると100羽程いました。

非繁殖期には群れで生活しますが,4月下旬頃になると2羽で鳴き交わしているのをよく見ます。
「キィーコーキィー」と特徴のある明るい声です。
繁殖期にはつがいで行動し,巣のまわりに縄張りを持ちます。

[写真1]のイカル。怒っているように見えませんか。
イカルの名の由来は,顔が怒っているようにみえるところから来たという説もあるそうです。
眉つばっぽい話ですが,この顔を見ると案外あたっているかもしれないという気がします。

イカルについて,平凡社「世界大百科事典」(1988年)には次のように書いてありました。

スズメ目アトリ科の鳥。ムクドリとほぼ同じ大きさで,全長約23cm。額,眼先,頭頂が黒く,大きい黄色色のくちぱしが特徴。体は全体に明るい灰色で,翼と尾は光沢のある黒色,翼には白帯があり,飛ぶときによく目だつ。比較的のっそりして,活発には活動しない。

日本では本州以北で繋殖し,北日本のものは冬にと本州中部以南に渡って過ごす。山地の落葉広葉樹林や,その二次林,林縁など,低木の入り混じった開けたところにすむ。分布はどららかといえば局所的で,全国的にはあまり数の多い鳥ではない。1夫1妻でなわばりをもって繁殖するが,なわばり性はあまり強いものではない。低木の枝にわん形の典をつくり,1腹3~4個の卵を産む。

キョッキョッと鳴き,キーコキーヨなどと聞こえる明るいおおらかな声でさえずる。冬は小群でいることが多く,ヌルデやアカンアなどの種子をパチパチと音を立てて割っては食べている。

百科事典を見ていて,ふと気付いたのですが,「イカル」の次の項目は「斑鳩(いかるが)」。
今までイカルと斑鳩の里を関連付けて考えたことはありませんでしたが,斑鳩は「まだらばと」とも読めます。
ひょっとして斑鳩はイカルのこと?

斑鳩の地名の由来について百科事典に載っていなかったので,調べてみると,やはり斑鳩の地名はイカルに由来するものでした。
『大和名所記』(延宝9年・681年)に,「斑鳩の里は常にいかるが群居せしよりこの名あり。」とあります。
当時の「いかる」が現在の「イカル」と同じ鳥かどうかは諸説あるようですが。

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