• セントウソウ
  • セントウソウ

セントウソウの花。日本特産で,1属1種の単型属植物です。キンポウゲ科のオウレンに葉が似ているため,オウレンダマシの別名があります。
私は「セントウソウ」から「戦闘草」を連想してしまうのですが,牧野新日本植物図鑑には『セントウソウは語源がわからない』として漢字は載っていません。他の図鑑を見ると「仙洞草」の字を当てているものが多いようです。京都で「仙洞」といえば「仙洞御所」。なにやら雅な感じがしますね。

しかし,小学館「日本国語大辞典」によると,「仙洞」とは
『①仙人の住むところ。また,俗界を離れた清浄な地。かすみのほら。(出典・略)
②太上天皇(上皇)の御所。仙洞御所。院の御所。(出典・略)
③(②から転じて)太上天皇。上皇。院。(出典・略)』

仙人の住むようなところに生えている草という意味のようです。「先頭草」で,春一番に咲くからという説もあるとか。ついでに「銭湯草」「千頭草」「船灯草」というのはどうでしょうか。