• オドリコソウ
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オドリコソウの花が咲いていました。

シソ科の特徴である唇形(しんけい)の花は,一見しただけではどんな構造になっているのかよく分かりません。

[写真3]は花を縦に切ったところです。

シソ科の花の特徴について,「朝日百科 植物の世界」には次のように書いてありました。

シソ科の花は,5枚の花びらが筒状にくっついた合弁花冠(かかん)である。左右対称で,上下に裂けた唇形(しんけい)をしている。科の学名も「くちびる」を意味するラテン語の「ラベア(labea)」に基づいている。日本でも,シソ科をクチビルバナ科や唇形科といっていたことがある。ふつう,上唇(じょうしん)は2つの裂片,下唇(かしん)は3つの裂片からなる。下唇の中央裂片がとくに大きくなり,側裂片が小さい場合が多い。

雄しべは4本が花冠につき,しばしば2本が長く,まれに2本に退化する。雌しべは1本で2心皮性,子房上位で,それぞれ2室からなり,各室に1個の胚珠(はいしゅ)ができる。子房は縦に4裂し,中央の裂け目の下部に花柱(かちゅう)がつき,種子が熟すと,子房は4つに分裂し,それぞれが中に1個の種子を入れた分果になる。がくの中に4個の種子があるように見える。種子には胚乳がない。

筒状になった花のつけねには蜜が入っていて,切断すると流れ出しました。
大柄な花なので,蜜はかなりの量になります。

踊り子の傘に擬せられる上唇に隠れて,雄しべと雌しべがあります。
実際に上唇は傘の役目をしていて,花粉が雨で濡れるのを防いでいるそうです。

4本ある雄しべのうち2本はすこし短くなっています。
雌しべはどこにあるのかよく分かりませんが,よく見ると雄しべの葯の間に二股に割れた柱頭が見えます。[写真4]

茎は4角形です。[写真5]