マツに花が咲いています。
被子植物は雄しべと雌しべを一つの花に備えた両性花が普通ですが,裸子植物はすべて単性花のようです。
マツも雄花と雌花があり,両方が同じ木につく雌雄同株(しゆうどうしゅ)です。
雌花は,新しく伸びたシュート(茎葉)の先につきます。[写真1]
たくさんの鱗片がらせん状につき[写真3],鱗片の一つ一つの内側に胚珠がついています[写真4]。
全体を雌花穂(しかすい),雌花序(しかじょ),球花(きゅうか)などと呼びます。
これが大きくなったものが,マツボックリです。
雄花は,新しく伸びたシュートの基部につきます。[写真2]
雄花は,たくさんの葯が集まった雄花穂(ゆうかすい)です。
[写真5]は雄花穂の断面。
裸子植物はほとんど,風に花粉を運んでもらう風媒花です。
マツも風媒花ですが,マツの花粉には風に運ばれやすくする特別な仕掛けがあります。
気嚢と呼ばれる空気の袋があるのです。
[写真6]は,おもちゃのデジタル顕微鏡(中国製)で見た,マツの花粉です。
二つの気嚢がカマキリの複眼のようですね。