3月21日「ヤマガラの巣作り」の続きです。

3月31日,巣箱をのぞいてみると2個の卵がありました。[写真1]
4月2日,卵は4個に増えていました。[写真2]
普通小鳥は1日に1個ずつ卵を産むので,3月30日に最初の卵を,4月1日に3個目の卵を産んだと推測できます。

4月3日,卵は5個。[写真3]
4月4日,巣箱の蓋をあけると,親鳥が座っていました。すぐに蓋をしめ,卵の数は確認できませんでした。
4月5日,親鳥の姿はなく,産座に6個の卵がありました。[写真4]
昨日は6個目の卵を産んでいる最中だったようです。

まとめると,次のようになります。
・3月30日 1個目産卵
・3月31日 2個目産卵
・4月1日 3個目産卵
・4月2日 4個目産卵
・4月3日 5個目産卵
・4月4日 6個目産卵(抱卵開始?)

鳥は種によって,一つの巣に産みつける卵の数が決まっています。
1回の繁殖で産む卵の数を「一巣卵数」といい,ヤマガラは5~8個です。

「一巣卵数」について,世界文化社『日本の野鳥 巣と卵図鑑』(1999年)には,次のように書いてありました。

鳥の産卵は,巣作りを終えたあとすぐに始まる。小鳥では普通1日1卵ずつ,朝に産む。タカやカモメのような大形の鳥は,卵は1日おきとか数日おきに産む。鳥は種によってほぼ一定の数の卵を産み終えると,抱卵をはじめる。この1回の繁殖で産む卵の数を,”一巣卵数”という。アホウドリやオオミズナギドリの一巣卵数は1卵と決まっており,その卵が壊れてしまっても産み直したりせず,その年は繁殖をしない。キジバトを含むハト類は,一巣卵数が2卵のものが多いが,カラスバトでは1卵である。
 多くの種類では,一巣卵数はある幅の中で一定しており,本書では「卵は4~6個産み」と示してある。一巣卵数は,その親鳥が育てあげることのできる最大数の卵となるよう,長い時間をかけて進化してきた結果である。一巣卵数が鳥の産卵能力の限界を示しているわけではない。鳥は外敵によって卵が食べられてしまった場合,すぐ産み直す種類も多い。

ヤマガラの卵は,長径約l.9cm,短径約1.5cm,白色の地に淡褐色の小斑があります。
シジュウカラの卵によく似ていますね。
シジュウカラの卵は,長径約1.7cm,短径約1.4cm,白色の地に赤褐色の斑があります。
大きさ,形ともほぼ同じですが,シジュウカラの卵の方が,小斑の色がすこし濃いようです。
[写真5]の左側がシジュウカラの卵,右側がヤマガラの卵です。

[写真6]は抱卵中のヤマガラ。
抱卵は雌だけがおこないます。
抱卵期間は約14日間。
4月4日に抱卵を開始していたとすれば,4月18日ごろに孵化する予定です。
今日,4月18日20:40に巣箱の中を確認したところ,親鳥がいました。
雛はまだ孵っていないようです。