先日,桂川の堤防付近で大きなカメが歩いているのを見つけました。
ミシシッピアカミミガメです。
大きなカメだったので何も考えずに捕まえてしまいましたが,後で後悔することになりました。
甲羅には暗緑色の水苔が生えています。
甲長24.5cm。
すごく大きなカメに見えたのですが,実際に測ってみるとそれほどでもないですね。
横幅が広いので,実際よりは大きく感じるようです。
甲羅の苔を洗い落として,撮った写真が[写真2][写真3]です。
甲羅の背側が全面苔でおおわれていたのに対して,腹側には苔は全然生えておらず,鮮やかな黄色と黒色の模様があります。
背側の色は上空から襲う捕食者への保護色だとして,腹側の派手な模様にはどんな意味があるのでしょうか。
子亀にも派手な模様があるので,原産地の北アメリカの川では何か意味があるのだと思います。
不思議なことに,その翌日にも同じ場所で別のミシシッピアカミミガメを見つけました。
こちらは甲長22cm。
甲羅は苔むしておらず,きれいな状態でした。
同じ日に,鴨川近くの住宅街に大きなスッポンが現れています。
警察官が出動したせいか,各局のテレビニュースでも報道される大げさな事態となっています。
京都新聞(2013年7月6日朝刊)
5日午前6時半ごろ、京都市上京区河原町通丸太町上ル付近の住宅地で、大きなスッポンが道路を歩いているのを住民が見つけ、110番した。
駆けつけた上京署員3人が捕まえようとすると網をかむなど抵抗したが、間もなく捕獲された。甲羅の長さは約33センチ、重さ約5キロ。京都水族館によると、ニホンスッポンの雌という。
現場は鴨川の西約100メートル。同水族館は、「産卵場所を探して鴨川から迷い込んだのではないか。こんな大きいスッポンが町中で見つかるのは珍しい」と話している。スッポンは鴨川に放す予定という。
スッポンは産卵場所を探していたらしい,とのこと。
ミシシッピアカミミガメも産卵場所を探していたのかもしれません。
ミシシッピアカミミガメは北アメリカ原産の外来種で,1970年代以降日本で急速に数を増やし,分布をひろげています。
繁殖力が強く,在来種のカメだけでなく地域の魚,植物などにも悪影響を与えます。
生態系を壊すカメとして,日本の侵略的外来種ワースト100にも指定されています。
記事では「スッポンは鴨川に放す予定」となっていますが,ミシシッピアカミミガメはそのまま川に放すわけにはいきません。
ミシシッピアカミミガメが増えた原因は,大量に輸入されたペット用のミドリガメ(ミシシッピアカミミガメの子どもです)を,飼いきれなくなった人が池や河川に捨てたことにあります。
一度捕まえてしまうと,無責任に再放流するわけにはいきません。
……弱りました。
捕まえた時には,そこまで考えていませんでした。
駆除する(殺す)としても,方法やその後の処理を考えると気の思いことです。
一層,食べることができればよいのですが。