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[写真1]2018/8/18
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[写真2]2018/8/19
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[写真3]
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[写真4]
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[写真5]
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[写真6]
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[写真7]
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[写真8]
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[写真9]
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[写真10]
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[写真11]花弁
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[写真12]未熟な果実
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[写真13]果実断面
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[写真14]柱頭
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[写真15]葯
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[写真16]子房
道脇の空き地に,エノコログサに混じって黄色い花が咲いていました。[写真1]
直立した茎の先に,どれも半分開きかけのような花をつけています。
見たことのない,外来種っぽい植物です。
名前を調べてみると,やはり外来種でした。
マツヨイグサのなかまの「メマツヨイグサ」。
北アメリカ原産で,明治の中頃に観賞用として日本に入って来ています。
繁殖力が強く,日本各地で野生化しています。
マツヨイグサ(待宵草)の名は夕暮れに花が開くところからきており,本種も夕方に花を開き翌日の午前中にしぼみます。
半分開きかけのように見えたのは,朝方で,既にしぼみかけていたためだったようです。
平凡社『日本の野生植物』(2016年)には,メマツヨイグサについて次のように書いてありました。
道ばた,荒れ地,川原などに生える越年草で,発芽した年の冬にロゼットをつくり,翌年の夏に開花枯死する。茎は1本立ちするか,枝を分け,高さ0.3~2m,全体に上を向いた伏毛がある。葉は卵形~長楕円状披針形で,長さ5~22cm,幅1.5~5cm,縁に低鋸歯があり,中脈はやや赤みをおびる。花期は6~10月。花は直立する頂生の穂状花序について日没とともに開き,径2.5~5cm,萼筒は長さ2.5~4cm,裂片は黄緑色で赤みをおびない。花弁は倒卵状円形で長さ1.2~2.5cm,黄色で,しおれてもオレンジ色になる程度である。蒴果は長楕円形で先は細くなり,長さ約2~4cm,未熟な時縁色,乾くと淡褐色となる。種子は長さ1.1~2mm,稜角がある。北アメリカ原産で世界中に帰化しており,日本でも各地にふつうに見られる。
・茎は1本立ちするか,枝を分け,高さ0.3~2m,全体に上を向いた伏毛がある
[写真5]
・葉は卵形~長楕円状披針形で,長さ5~22cm,幅1.5~5cm,縁に低鋸歯があり,中脈はやや赤みをおびる
[写真6][写真7]
・花は直立する頂生の穂状花序について日没とともに開き,径2.5~5cm
[写真9]
・萼筒は長さ2.5~4cm,裂片は黄緑色で赤みをおびない
マツヨイグサの仲間は長い萼筒をもっていますが,これは花粉媒介者であるスズメガの長い口吻に対応したものだそうです。
繁殖様式は開放花をつけながら完全に自家受粉のもの,閉鎖花をつけるもの,完全他殖でスズメガ類に送粉されるものなどがある。蜜をためる花床筒の長さは,スズメガの多様性に対応し,長さが0.5センチ未満のものから26センチを超えるものまである。(『朝日百科 植物の世界』(1997年))
萼裂片は赤みをおびていません。[写真10]
オオマツヨイグサの萼裂片は赤みをおびます。
・花弁は倒卵状円形で長さ1.2~2.5cm,黄色で,しおれてもオレンジ色になる程度です。
花弁は4個。[写真11]
マツヨイグサの花弁はしぼむと赤くなりますが,メマツヨイグサはしぼんでも赤くならず,オレンジ色になる程度です。[写真4]
・蒴果は長楕円形で先は細くなり,長さ約2~4cm,未熟な時縁色,乾くと淡褐色となる
[写真12]は,未熟な果実を縦に切ったもの。
[写真13]は,未熟な果実を横に切ったもの。