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カンムリカイツブリ

2020年10月8日

初めて見る鳥です。
水草の上にじっとして動きません。
頭にはティアラのような飾り羽,白くて細い首,きりっとした目元,ピンク色のくちばし。
貴婦人を思わせる美しい鳥です。

近づくとさすがに離れてゆき,水に潜りました。
潜水は得意なようです。
図鑑で調べると,この鳥の名前はカンムリカイツブリ。
日本へは冬鳥として渡来します。
以前は珍しい鳥だったようですが,近年は渡来数が増え国内で繁殖もしているようです。

『山渓カラー名鑑 日本の野鳥』(1996年)には,カンムリカイツブリについて次のように書いてありました。

 鋭く尖った白っぽい色のくちばしと長い首を持った,大形のカイツブリ類。ユーラシア大陸の温帯に広く分布するほか,アフリカ オーストラリアなどに触れた繁殖地を持つ。日本には冬鳥として渡来し,以前は1,2羽が稀に見られるだけだったが,近年渡来数が増加し,数十羽の群れも見られるようになった。また1972年に青森県で初めて繁殖が記録された。

20年以上前の「近年」なので,現在の状況をネットで調べてみると,大阪市立自然史博物館のサイトに次のように書いてありました。

カンムリカイツブリの繁殖状況と解説
 おもに冬鳥で、淀川や湾岸部に普通。内陸の池にも時々渡来する。1980年代に渡来数が増加した。また、その頃から淀川で少数が夏期も滞在するようになり、1990年には巣立ちビナが確認された。今後も繁殖する可能性がある。大阪府レッドデータブックでは、要注目とされている。
 全長56cm程度。主に水面に浮かんでいる鳥で、潜水して魚を捕食する。繁殖期は5月~6月頃で、水辺に浮き巣をつくって繁殖する。
 日本全体では、青森でわずかに繁殖するとされていたが、滋賀県以外にも、各地でポツポツと繁殖記録がある。ただし大阪と同様に非繁殖(?)の越夏個体が各地に見られる割には、繁殖記録は少ない。西日本で確実に毎年繁殖しているのは、琵琶湖だけ。

冬鳥としては渡来数が増え全国各地で普通に見られるようになったものの,越夏して繁殖する個体は今でも少ないようです。
京都での状況については,日本野鳥の会京都支部のサイトに次のように書いてありました。

生態:京都府内では桂川、三川合流、阿蘇海、若狭湾などで観察され、桂川では越夏個体も確認されている。
出現頻度:京都府内で普通に見聞される

「カンムリ」の名前が示すとおり,頭頂部に黒い冠羽があります。
しかし冬羽では冠羽が短く,夏羽の方がより発達しています。
さらに夏羽では頬から後頭にかけて赤褐色の飾り羽が生じるそうです。
今回の個体の特徴とピッタリ一致しますね。
渡りの初めは夏羽で渡来するようです。

このまま来春まで,この場所で過ごすのでしょうか。
1羽だけではさみしそうですが。

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