ウメの花が方々で咲き始めています。万葉集の頃には花見といえばウメの花だったらしいですが,花見をするにはまだ寒いですね。
霜雪もいまだ過ぎねば思はぬに 春日の里に梅の花見つ(大伴三林・万葉集)
梅の花咲きて散りなば桜花 継ぎて咲くべくなりにてあらずや(藥師張氏福子・万葉集)
ウメもサクラも同じような時期によく似た花を咲かせるので,どうしても比べられてしまいます。
ウメとサクラの花の一番の違いは長い花柄があるかないかで,サクラには長い花柄があり垂れ下がるように咲くのに対して,ウメは花柄がなく枝にくっつくようにして咲きます。
花びらの先端もサクラは凹んでいるのに対し,ウメは円くなっています。
近くでよく見れば見分けがつくのですが,サクラの並木の中にウメの木が混じっていたりすると紛らわしいです。
ウメとサクラの花の比較。ウメの花びらの先端は円くなっているいるのに対し,サクラは凹んでいます。